【有馬温泉②】欽山 お料理で有名な日本の名旅館で他のお客様のマナーに学ぶ

有馬温泉の中で格式高いホテルをあげてくださいと言われると、おそらく誰もがその一候補としてあげると思われる名旅館 『欽山』。

山は原則大人専用 年間スケジュールで子どもの受け入れ期間

1年間の中で一定期間だけ子どもの利用を受け入れていますが、それ以外は中学生以上の受け入れのみを行なっています。おかげで子ども受け入れ期間を避けると、しっとりとした名旅館らしい雰囲気を楽しむことができます。

お風呂のマナーにみる名旅館の客層

私が欽山に宿泊して感じたのは、マナーのしっかりとしたお客様が多いこと。こういった高級旅館での振る舞いを周りの方から学べる良い経験となります。お風呂でのマナーは騒がないのはもちろん、脱衣所での衣類の目隠しなどに現れるなあと、感じた宿泊でした。欽山の係の方の立ち居振る舞いは基本小笠原流煎茶道を基本とされているとのこと。そういう旅館に泊まる意識で皆さんいらっしゃるのか、脱衣所に並んでいる籠に整然とタオルがかかっている様子は客層の良さを感じさせます。ホテルばかり泊まっていると、ロッカーにハンガーで衣類をかけることに慣れてしまって忘れがちになるので要注意ですね。

宿泊客として、名旅館に恥じない振る舞いはを心がけながら、上手にくつろぎたいものです。

余談ですが、お風呂のマナーをきっちり学ぶための「湯道」を知りたい場合は、宮崎県にあるシェラトングランデオーシャンリゾートの「おゆのみや」貸し切り湯体験がおすすめです。→おゆのみやの記事はこちら

有馬温泉駅から欽山

有馬温泉自体は、公共交通期間で行く場合、京都・大阪・神戸などからバスで行くか、電車を利用して有馬温泉駅・有馬温泉のバス亭等に到着するとお迎えが来てくれます。欽山ももちろん送迎ありですが、有馬温泉の宿の中では駅に非常に近いため、散歩を兼ねて歩いても行けます。ただし、有馬温泉駅からずっと急角度の上り道で、公式に3分と書かれていますが、体感的には往路5分復路2分なのでは?と思います。キャリーカートをひかれて訪問される方などは送迎に甘えてしまうのも良いと思います。

有馬温泉駅の様子

東館と西館は旧館・新館の違いはありません

欽山のお部屋カテゴリ、東館と西館は同時期に建てられたため、旧館・新館の違いはありませんが、大浴場等が西館にあるため、利便性は西館の方が高く、概ねカテゴリも西館の方が上位のようでした。私は、欽山に泊まるなら予算はできるだけお料理に充てたいと東館に宿泊しました。

お部屋は純和室。私の旅行ではここ数年でおそらく唯一ベッドのないタイプでの宿泊となりました。ベッドのないお昼間の和室。インテリアではなく、「設え」と表現すべく品のある様子で、お香代わりのお茶の香も心地良い空間でした。アメニティは、温泉大浴場によくおかれているタイプの旅館専用品が、化粧水・乳液に留まらず、かかとクリーム・ヘアトリートメントに至るまで客室内におかれています。歯ブラシや櫛などはオリジナルの袋に入っていることで、憧れの欽山に宿泊している気分を高めてくれます。

日本の名旅館とお心付

完全純和室、名旅館と聞くとお心付が気になりますね。昨今のお心付事情を事前に知っておくと良いと思います。

最近の若い方はお心付という言葉自体も知らない方がいる様子。宿泊代金にはサービス料が含まれていますので、基本的には、お渡し必須ではなく、特別なサービスを受ける時に感謝の気持ちを伝えるためにお渡しするものとなっています。

海外旅行に行った際にお支払いするチップは、労働の対価のような意味合いがありますが、日本の旅館におけるお心付は感謝の気持ち。渡す方もマナーに従って、丁寧な受け渡しを心がけたいものですね。

🔸心付マナー🔸

  • 硬貨では渡さないこと。必ずお札で。
  • お金が見える状態では渡さない。必ずぽち袋などに入れて。
  • 相場は宿泊料金の10%程度と言われているが、感謝の気持ちに応じて1000円から3000円程度でも。
  • 渡すタイミングはいつでも良いが、基本的にはサービスを受ける前
  • 旅館で渡すベストタイミングは部屋に案内されたとき

サービス料を基本払っているからと言っても、突発的な体調不良等なんらか特別な対応をしていただくことがあるかもしれません。そんな時にさっと渡せるぽち袋を持って旅行に行くような素敵な大人になりたいですね。

キャッシュレス文化が主流の昨今、ぽち袋以前に現金は最小にする世の中になって、将来はチップのように伝票に書くだけの文化になったりするかは全くわかりませんが。旅の味がなくなりそうな気も。

大浴場はさら湯と金泉

欽山の大浴場は温泉は金泉のみとなり、透明のお湯は銀泉ではなくさら湯です。そのため、金泉に長湯することになりますが、どのお風呂も滝や緑・岩風呂の景観を楽しめるため、お風呂好きも満足できる温泉です。有馬温泉らしく奇を衒ったものではなく、風情に品格を感じる楽しみ方をする方に欽山の温泉は向いているように思いました。

欽山 お風呂用袋 羽織もの

お料理で有名な名旅館のさすがの夕食

欽山といえば、お料理が美味しいことで有名。最近は感染防止完全対応の個室料亭もできたようですが、この写真はお部屋食。松茸の土瓶蒸しと黒毛和牛のすき焼きがメインのプランを選択しました。このお肉のサシを見て美味しくないはずがないと、見た目通りの美味しさでした。

上品すぎてお味を感じないということももちろんなく、前菜からすき焼き、デザートに至るまで、味の変化、食感の変化を味わえる最高のお料理でした。

欽山の予約は一休で


さて、明日は欽山への上り坂とは異なる坂の上にある『花結び』さんの最上級和洋室スイート『枳殻(からたち)の間の宿泊記をご紹介します。宿泊に至るまで、予約したものの有馬温泉が市の要請でお休みになったり、大変な時期に何度か取りなおしつつやっと宿泊した旅行記です。

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。