市立伊丹ミュージアムグランドオープン!甘党女性の酒蔵巡り『澄み酒』の産地伊丹郷ミュージアム散歩(2022年4月22日)

『澄み酒』の産地伊丹郷

伊丹市は、伊丹空港があるため全国的に名前は知られていると思います。が、もしかして大阪府と思われている方もいるかもしれません。

大阪空港の敷地は大阪府(豊中市・池田市)と兵庫県(伊丹市)の部分があります。伊丹市は兵庫。

そして兵庫といえば、日本酒で有名な灘五郷のあるところですが、実は灘五郷でのお酒造りの大元となる『澄み酒』を生み出した銘醸地が伊丹郷です。

『澄み酒』に対する言葉は『どぶろく』。濁り酒と異なり上澄みの澄んで透明となった部分のお酒は「下り酒」として江戸に運ばれて、貴族の酒と言われてもてはやされました。

伊丹郷町銘板

2022年4月22日 市立伊丹ミュージアムグランドオープン

JR伊丹駅と阪急電鉄伊丹駅のちょうど中間あたりにあるピカピカの白壁の市立伊丹ミュージアムは、4月22日にグランドオープンしました。

市立伊丹ミュージアム

酒蔵巡りとなる白雪ブルワリーヴィレッジと老松酒造さんも徒歩1、2分圏内にあります。

市立伊丹ミュージアム

市立ミュージアムは、展示場、日本庭園、アトリエ、岡田家住宅などいくつかのエリアをもったミュージアムです。

敷地自体にはフリーに出入りができるようになっています。

ミュージアム敷地案内図

オープニングイベント(2022年4月24日まで)

この日はオープン初日。型押しでオープン記念グッズを作るイベントです。コースターは無料、お酒の升やエコバックは300円の格安で体験できます。さすが市立施設です。オープンの週末はイベントが日替わりで実施されます。

型押しエコバック作り体験

企画展アーノルド・ロベール展と酒と俳諧展は(2022年6月5日まで)

企画展は2種。アーノルド・ロベール展は入館料1,000円。ロサンゼルス生まれ、ニューヨーク育ちのアーノルドロベールさんは『がまくんとかえるくん』の作者。今回、がまくんとかえるくん』の誕生50周年を記念した企画展です。残念ながら、時間の都合で入館できなかったのですが、絵本の原画やスケッチが展示されているようです。ミュージアムのオープニング企画展というとかなり充実していそうですので、機会があれば再訪して行ってみたい企画展です。

もう一つは『酒と俳諧』展。こちらの入館料は200円。日本遺産に登録された「伊丹諸白」、酒をテーマとした作品展示だそう。こちらも機会をみて訪れたいです。/

企画展2種チラシ

がまくんとかえるくん

日本庭園

ミュージアム内には日本庭園があり入場は無料です。

日本庭園

国指定重要文化財 岡田家住宅と酒蔵展示

敷地内にある大きな施設、岡田家住宅と酒蔵の展示見学は無料。「下り酒発祥」の解説や、酒造りの道具類、そして広い住宅のお部屋の様子が見学できます。特に、お酒の搾りの道具の使い方が、灘の酒蔵で見ると大きすぎて全容が掴めなかったりしましたが、こちらでは全容がちょうど見やすくなっているので必見です。(展示スペースの最奥になります。)

岡田家住宅・酒蔵

玄関の杉玉は青々としています。杉玉の文化は新酒ができたことを表すに酒蔵に掲げられ、その後杉玉の色が変わっていく様子が新種の熟成具合を示したというところからはじまっています。

このミュージアムではもちろん新酒は作っていないため、今日のオープンではじめて掲げられたのかもしれませんね。熟成0日の新ミュージアムです!

青々とした杉玉

住宅スペース

店の間から始まる和室は、大きなお家らしくずらっと奥まで和室が並んでいます。

襖を開けると奥まで見渡せる作りが特徴的ですね。

店の間
奥の間から店の間までのお部屋を覗いたところ

酒樽の中は伊丹の酒 解説

伊丹は清酒発祥の地。澄んだお酒を作って江戸に送って富を得た鴻池家について解説されています。

清酒発祥の地の解説

別の樽には樽廻船の解説が。樽廻船とは清酒をのせて上方から江戸に下り酒を届けた船のことです。

樽廻船の解説

樽廻船で運ばれた下り酒は、麹ともろみ造りの米両方に贅沢に精白米を使った上質酒として江戸でも愛されたお酒です。丹醸=伊丹のお酒は江戸の後期人口100万人を超えていた江戸の街で、売られていました。

展示場となっている岡田屋さんのお酒は『松緑』というお酒でした。

丹醸の解説

酒造りの道具

酒造りの道具類や甑については、灘五郷の白鹿さん酒ミュージアム菊正宗さん酒造記念館 の記事をご参照下さい。

甑で蒸すための炉

このミュージアムも最奥。お酒を絞っている道具の様子が、搾ったお酒が出てきそうと想像を掻き立てるような雰囲気です。

お酒を搾る様子

近隣:白雪ブルワリービレッジのショップ

さて、酒蔵見学をするとついつい試飲がしたくなるものですが、市立西宮ミュージアムには試飲設備はありません。

でもそこから徒歩1分ほど。

白雪ブルワリービレッジのショップで1杯100円の有料試飲が楽しめます。

白雪ブルワリービレッジ長寿蔵は日本酒とビールをテーマにした博物館、レストラン、ショップの融合施設です。

この日ショップはベルギーフェアでベルギーのビールがたくさん並んでいました。

ショップ入り口には有料試飲の看板

ほとんど瓶のビールだったのですが、1個だけ缶のものを発見。後はベルギーといえばチョコレート!チョコレートもお土産で販売しています。

ベルギーフェアのお土産品

試飲はレジでコインを買い求め、カップを受け取り、自販機で試飲するという流れです。

試飲のみ現金以外使えませんのでキャッシュレス葉の人も100円玉を持って行くことをおすすめします。

試飲は大吟醸3種を含む6種類から一つを選択して行います。一口カップですので酔っ払う心配は無さそうです。勝利馬というなんだか競馬をすれば勝ってしまいそうな名前のお酒があったためそちらをいただきました。やや辛口とありましたが、甘党の私にも十分甘味を感じる美味しいお酒です。

試飲機

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