本記事は伊丹酒どころ巡りを学び編と味わい編に分けてご紹介しています。
- 学び編:全体ルートと見学内容
- 味わい編:日本酒・ビール飲み比べと試飲・お買い物(本記事)
モデルルートマップ(復習)
今回はこのモデルルートの②白雪ブルワリービレッジの見学を終えた後、お食事・試飲・買い物を行うところからです。お酒文化を知るには、見学だけでなく飲んでこそという味わい編です。
- ①見学 市立伊丹ミュージアム・旧岡田屋住宅(敷地続き)…学び編
- ②見学・食事・試飲・買い物 白雪ブルワリービレッジ長寿蔵
- ③試飲と買い物 老松酒造
②食事・試飲・買い物 白雪ブルワリービレッジ長寿蔵
ビール醸造施設併設の長寿蔵
小西酒造は、日本酒の酒蔵ではありますが、白雪ブルワリービレッジの場所に現在の酒蔵はありません。ブルワリーとは小規模なクラフトビールの『醸造所』を指します。こちらにあるのは『元酒蔵』を改造したビール醸造所とレストラン・ショップとなります。(現在の酒蔵の工場見学は停止中とのこと)。
長寿蔵レストランお食事
と、いうことでレストランでは『日本酒』も『ビール』も飲み比べできるようになっていて、お料理もそれに合わせてか洋食も和食もあります。
お食事は街中のビアレストランに近い印象。お値段もランチのセットが2000円以下のものがほとんどという感じのカジュアルなレストランです。
今回は主役は飲み比べのためお食事の紹介は軽めに。まぐろアボカド丼・粕汁大盛り(1380円+150円)と、ステーキピラフ(1,500円)です。ステーキピラフの方はスープ付という表現なのにクラムチャウダーがついてくるのは嬉しい驚きですね。
まぐろ・アボカド丼で驚いたのは、何も聞かれずにしれーっと納豆が乗ってきたこと。よく見るとメニューに確かに納豆って書いていました…..。が、酒蔵経営のレストランで日本酒造りの主役、酵母の宿敵納豆とは!!と驚きました。
ここはブルワリーとのことでしたので、ビール酵母には影響ないということなのかもしれません….。
まあ出てきましたので、おそらく10年ぶりぐらいの納豆を酒蔵レストランでいただくことになりましたが、納豆苦手な方とここの後どこかの酒蔵自体を訪問される方はご注意を。
ちなみに、納豆がなかったと想定してもまぐろ丼は最後までねばねば食材な感じで美味しかったです!
震災前の蔵の梁に置かれた日本酒飲み比べ
さて、本題の飲み比べはビールと日本酒の2種。お酒はあと、単品では高いところから注いでくれる演出付の『淡にごり』やカクテル類などもあって興味深いところです。
が、こちらの飲み比べ、日本酒は50ml×4種類と量もあるため、他は頼まずとなりました。
すみません、写真に撮ってしまう4種類全く同じに見えてしまいますが、左から吟醸ひやしぼり・大吟醸ひやしぼり・碧冴えの澄みきり純米・純米酒こくあがりです。
どれも少し辛口ですので、甘党の私にはちょっと辛め。最後にいただいたこくあかりのまったりお米感が好みでした。
が、一般的な舌の夫談では大吟醸と碧冴えの澄み切り純米の2つがすっきり飲み心地が良いとのこと。大吟醸がフルーティー製法とのことで確かに他の酒蔵で飲む大吟醸よりどこかフレッシュ感のようなものがありました(私の舌は甘いものセンサーだけ強いため、お酒好きの方の参考になりませんが)。
注目したのは、日本酒が並んでいる置き台。こちらは阪神淡路大震災の時まで、『現存する日本最古の酒蔵』と言われていた蔵の梁を使われています。
灘五郷巡りをしても阪神淡路大震災の蔵への影響の話をよく見聞きして、心が痛むのですが、そこから復興している酒蔵の明るく力強い姿には励まされますね。
ペリーの黒船で飲んだビールの復元『幸民麦酒』を含むビール飲み比べ
ビールの飲み比べは写真で見ても違いが出ています!
写真表示の通り、左から日本酒酵母を使ったゴールドエール・幸民麦酒・ハーブのホワイトビールであるスノーブロンシュそして、黒ビールがブラックエールです。
一番の注目は『幸民麦酒』。なんと幕末の蘭学者がペリーの黒船で飲んだビールを再現しているそう。そしてビール酵母ではなく、日本酒酵母を使っているとのこと。
同じく日本酒酵母を使っているのは、ゴールドエールなのですが、意外にも普段飲んでいるビール(サントリーさんの香るエール愛好家)と最も近く感じるのが『幸民麦酒』だったとか。
ゴールドエールは若干薄く感じ、スノーブロンシュは、ハーブが強すぎて夫には厳しかった模様。ブラックエールは黒ビールらしく香ばしいとのこと。
ドライバーの方でその場で飲めないけれども幸民麦酒が気になる方は、別棟のショップでも瓶のビールを購入できます。
長寿蔵ショップ
ショップは酒蔵を改装した建物とは別棟に新しくて立派なものが。
大きく右半分は世界のビール・左半分は日本酒(もちろん奈良漬とかグッズなど他のものもありますが)という感じで、品数も多くあります。
ビールが瓶でなければ。もっと買えたのにと思うほど、ビールはほぼ瓶で、缶は1種のみでした。電車利用の身に瓶だとほんの少ししか買えないのが残念。
そして、ここでも試飲が可能。1杯100円です。お買い物はクレジットカードが使えますが、ここでも後述する老松酒造でも試飲のみは別会計で現金のみでした。何か、税法とかの決まりがあるのかもしれませんね。
今回購入したのは、日本酒ではなく酒粕ドレッシング(500円)と、焼きドーナッツ(260円)。ドーナッツは麦酒や日本酒というのも気になりましたが、そこは好みを貫いてショコラ(全然変わり種じゃない….)に。
ドレッシングは鍋料理や和え物にも合うそうです。(鍋物にドレッシング?合わせ方がわからないのですが、ごまぽん的につけて食べるのかな??と。)
ビールは唯一の缶製品(前回も唯一の缶だったからこれがお土産になった)と、夫が選んだマレッソ・ブロンド。
説明表示によれば、明るい琥珀色で口当たりがよくフルーティー、WORLD BEER AWARDSのシルバーとのこと。
③試飲・買い物 老松
長寿蔵ブルワリーから徒歩1分程度の場所に老松酒造さんのお店が。
暖簾に書かれた御免酒とは、江戸時代に新酒を幕府に納入するまで一般販売をしないお酒ということ。伊丹郷では24の酒屋さんが、苗字帯刀を許された『御酒屋(おんさけや)』さんと高い格式の呼び方をされていたとのことです。
こちらの店舗の横では、無料で老松丹水という名水をいただけるようで、ひっきりなしに容器を持った方が並んでいました。
季節は冬に向かうところ。ちょうど、あま酒が販売が始まったという心惹かれる掲示があり訪問。合わせて紙コップ一杯200円でできる有料試飲をするのですが甘党に嬉しい生しぼり柚子酒も。
甘酒(864円)を買って、試飲コップを受け取り、店外にでて試飲。
えっ。あまりにも美味しい!と、すぐに生しぼりゆず酒を買いに戻ったところ。
「試飲された方は大抵買っていかれます。」とのこと。
やっぱり買ってしまうよなあと思う美味しさに納得でした。
瓶でさえなければ….と大きな柚子酒を買えなかったのを残念に思うお買い物でした。
帰って開けたあま酒も、程よい甘味で最高のお味。近々また買い物に行きたくなります。