山梨の勝沼といえば、ワインと🟰記号で結んでしまいたくなる有名どころ。人生初訪問の山梨県訪問はワイナリー巡りとなりました。
午前10時ごろから15時前までの訪問となった勝浦ワイナリー巡りは以下の2記事にて記載させていただきます。
- ❶ 国産ワインの発祥を知る2時間
- ❷シャトールミエール訪問ランチ・試飲・見学ツアー
今回、私は長野空港からのアクセスとなりましたが、勝沼方面に向かいながら、富士山の景色を時折楽しむことができる道中でした。

山梨 勝沼ワイナリー巡り 国内のワイン発祥を知る午前2時間モデルコース
ワイナリー見学の前に見学した方が良いと事前にネット情報で出ていたシャトーメルシャンのワイン資料館をスタート地点として近隣を少し駆け足気味に回ってみました。
コースはシャトーメルシャンの中でワイン資料館〜ワイナリー試飲〜宮光園(シャトーメルシャン隣接)〜ぶどうの国文化館となります。
シャトーメルシャン ワイン資料館
シャトーメルシャンのワイン資料館の建物は、旧宮崎第二醸造所。『宮崎』は当然地名ではなく、国産ワインの先駆者である宮崎光太郎氏のお名前からきています。この第二醸造所は白ワインの醸造と熟成を行っていた場所とのことでした。
看板
日本のワイン作りのスタートの年表の始まりは『大久保利通』氏の奨励から始まります。明治10年、日本初のワイン醸造会社が発祥して解散した後、醸造器具を引き継いでワインの醸造が開始しました。このメルシャン資料館となっている第二醸造所の始まりはは1904年です。
国内ワイナリー始まり
こちらの資料館は現在も貯蔵庫として利用されていますが、他に明治期などのワイン造りに使われた器具の展示もされています。
ワインの製造工程 明治と現在比較
当時のことですので当然木造の破砕機や、圧搾機などを使って、ぶどうをつぶして、絞り、発酵させて樽で熟成させたものを瓶詰めする工程を取られていました。現代もその『基本』の形は変わらず、機械化や工程の改良がなされているということがわかります。
昔の破砕機
圧搾機
樽熟成庫
シャトーメルシャンの歴史を感じるのは、現存する日本最古のワインが置かれていること。大樽を利用した展示設備の奥を覗き込むとひっそりと大切に保存されています。
現存する日本最古のワイン展示設備
展示樽の奥にある現存する日本最古のワイン
シャトーメルシャン ワイナリー(試飲)
ワイン資料館のお隣にあるのはワイナリーの試飲場所。ショップも合わせて中にあります。
外観
試飲用のワインは3杯セットは2,000円から。好みのタイプを選んでオーダーできます。
試飲セットメニュー
試飲コーナーのノンアル・おつまみなどメニュー
そんなに飲めないという方も安心のメニューは、本日のワインとして600円で、赤・白から選択して1杯で提供していただくことが可能です。(銘柄は指定されて掲示されています)。
私も白ワインを一杯(60ml)いただきました。
試飲 本日のワイン 白
試飲場所は、屋内の他、ぶどう棚の下や芝生の広がる場所に点在する席など開放感を感じながらワインを味わえます。
試飲 ぶどう棚下席
試飲 芝生席
宮光園
シャトーメルシャンの勝沼ワイナリーの道を挟んだ向かい側にあるのは宮光園。甲州市近代産業遺産で日本のワイン醸造発祥の地(冒頭付近記載の宮崎光太郎氏が自宅に整備した宮崎葡萄酒醸造所と観光ぶどう園の総称)とパンフレットに書かれていました。
入場料は学生以外の20歳以上は200円、未就学児以上20歳未満か20歳以上の学生は100円という少し不思議な区切り方。ワインを飲める年齢を意識しての区分けですかね。
中の建物は大きく正面の母屋、奥の離れ、下の写真門の右手に見えている蔵と分かれています。
大正の第25代、昭和の第28代の首相であった若槻 禮次郎首相が来園したことを記念して建てられた漢詩碑が玄関前にあり、中に入ると皇族の方の行幸などもあったことがわかる由緒ある雰囲気です。
主屋
見学ルートはまず主屋2F、ワイン作りの始まりや施設の歴史、創業者の歴史などについてパネルやワインボトル・看板・書き物等の品々にて紹介されています。
なお、主屋の1Fは企画展などが実施されていました。
離れ
主屋の見学のあとは、離れへ。離れは私的におもてなし対応をする座敷のほか醸造道具の保管された道具蔵と、書籍や書類を保管していた文庫蔵がありました。
道具蔵は、当時の醸造道具以外に、希少な醸造の様子をした35mmフィルムも発見されたとのことです。
白蔵
一旦前庭に戻って、白蔵へ。白蔵の1Fには発行桶、地階には、熟成樽が置かれていました。
近いに行ってみると、大正から昭和36年まで実際に使われていた熟成庫の地下貯蔵庫で、大樽の要領は720ml瓶で7,750本分の容量のある珍しいものを見ることができました。
ぶどうの国文化館(シャトーメルシャンから徒歩4分)
宮光園の後はぶどうの国文化館。こちらはかなりひっそりとした場所になっていましたが、公共の施設のためか、記名のみで入場は無料。
勝沼自体の歴史と、ワインの歴史を蝋人形等で表した展示が行われている施設です。
ワイナリーという響きとは若干乖離のある江戸時代の街道宿の風景の中に、すでに葡萄が溶け込んでいることがわかったり。
明治のワイン醸造道具はワイン資料館で見ていますが、その時代の人力多めで動く道具がどのように使われたかを蝋人形の様子で具体的に知ることができる施設でした。