京都の観光名所で真っ先に思いつく場所の一つは金閣寺(鹿苑寺金閣)。そこを中心に王道観光をするなら。今回のルート経費は、3300円+地下鉄代オプションというお手頃ルートです。桜の季節でなく、地下鉄利用もなければなんと3,000円で辿れるルートです。(2023年10月以降は市バス一日券が地下鉄・市バス共用一日券となるため3,400円です。)
金閣寺周辺エリアは遅咲き桜で有名なスポットでもあります。
2023年4月8日、この年は桜の開花が非常に早い年でした。
そのため遅咲き有名な仁和寺の桜にも葉が混じる季節でしたが、はじめて京都に行く方にもぴったりの王道観光ルートをさくらの花びらの絨毯鑑賞を加えて楽しめましたので、ご紹介します。
京都市バス一日券は700円
公共交通機関で京都を巡るのに入手しておきたいのは市バスのみ(700円)。または地下鉄市バスとの共通チケット(1100円)という手もありますので、宿泊地などによって選んで下さい。
バスは京都均一区間が230円ですので4回乗るとお得になります。また、利用日は購入日ではなく、はじめて市バスの運賃精算機を通した日が自動で裏面に印刷されます(西日本バスの場合のみ手書き)。

冒頭文記載の通り、バス1日券の新規発売は2023年9月末まで。購入済みのバス一日券の利用期限は2024年3月末まで。それ以降は地下鉄・市バス共通1日券 1,100円に統一となります。少々お値段は上がりますが、七条(京都駅付近)から四条(烏丸・河原町百貨店ゾーン)までの区間などバスで移動するより地下鉄の方が渋滞考慮せずに向かえるありがたさもあります。ただ、地下鉄+徒歩では金閣寺ゾーンは若干遠いため、地下鉄バスをうまく組み合わせて利用すると良いと思います。
バス一日券の利点は2回目以降見せるだけ下りる不安を軽減
バス一日券の利点は2回目以降みせるだけで良いこと。些細な点に感じると思いますが、王道観光ルートのバスは大混雑!時折り降車用の前からではなく、乗車用の後ろの出口から降りて下さいと言われることも。
そんな時降車出口に係の人がいると再び前の出口からバスに乗って精算するという手間なく降りられるのは便利です。
また、前から降りる時でも精算しなくてスムーズに降りられるのは乗り慣れない不安軽減してくれます。
今回のルート(桜の季節終盤の週末)
1.京都駅→金閣寺(渋滞考慮地下鉄併用)
2.金閣寺(お抹茶休憩)/拝観料400円+抹茶500円
3.龍安寺 石庭見学と桜苑/拝観料600円
4.仁和寺 御殿見学とはなまつり/拝観料1100円(通常御殿は800円)
5.仁和寺→京都駅
1.京都駅から金閣寺
バス直通も可能 渋滞が懸念される日は地下鉄併用を
京都駅から金閣寺道(金閣寺入り口まで徒歩3分)までは『205』北大路バスターミナル行きで35分で行けます。
が、私が訪問した際は、朝から近隣仁和寺のHPアクセスすら遅延するぐらいの混雑日。京都の渋滞を考慮して、地下鉄で京都→北大路(260円)を移動。北大路バスターミナルから西大路四条行き『205』から市バス旅をはじめました。北大路バスターミナルから金閣寺道は1.1Kmで約10分。渋滞の影響をかなり抑えることができます。
週末や桜の季節・紅葉の季節など渋滞が懸念される場合には地下鉄利用も考慮に入れても良いと思います。
市バス1日券と地下鉄市バスの共通1日券の価格差は400円。時間と予算の都合で選びます。
2023年10月以降は共通券のみですので積極的に地下鉄も取り入れましょう。地下鉄は烏丸通りの下を南北に走る路線、御池通(四条烏丸より一駅分北)を東西に走る2路線があるため渋滞回避のために取り入れると効率的に回れます。
2.金閣寺(抹茶休憩込み 45分滞在)
2023年4月現在、おそらく観光客の半数以上は海外の方という状況の鹿苑寺金閣(ろくおんじきんかく)、通称金閣寺。
室町時代三代将軍の足利義満が建立された舎利殿(しゃりでん)は三層構造で1層目は、神殿づくり、2層/3層に金箔が貼られています。
1994年世界文化遺産に登録をされていて、2023年4月の週末に訪れている方は半数以上が海外の方という雰囲気でした。
拝観券はお札 保管用のクリアファイルなどの持参が便利
拝観料は400円。拝観券はお札になっているため、保管用のクリアファイルなどを持参すると便利だと思います。
舎利殿(金閣)と拝観券をセットで撮影されている海外の方も多数いらっしゃいました。
金閣の撮影ベストスポットは全体図を確認
金閣を写真撮影するためのベストスポットは、2箇所。入場してすぐに確認できる全体図に写真マークが出ているためチェックすると良いと思います。
ベストスポット付近で撮影した写真は以下のようになります。(大混雑のため少しズレた場所ですが)。
おすすめスポットのもう一つは遠景になりますが、金閣の上の鳳凰の見えるスポットになっています。
方丈(陸舟の松)
金閣はともかく目をひく外観のため、ついそこにつられて他を見落としがち。左手に金閣を見える箇所には方丈と陸舟の松という京の三松と言われる名松があるそうなのですが….。すみません、私も金閣に目を奪われて撮り漏れていました。
銀河泉と巌下水
金閣エリアを超えたところには足利義満公のお茶の水だったという銀河泉とお手洗いをされた水 巌下水(がんかすい)があります。
金閣寺垣と龍門滝
金閣寺垣は半割の竹を立てかけたもの(早口言葉みたいになっていますが)。
その特徴を眺めた後は、ついつい見入ってしまう滝が登場します。
この滝に鯉魚石がある由来は中国の故事『登竜門』。滝を登り切った鯉は龍に変身するという言い伝えが。
白蛇の塚
金閣寺は、足利義満公が元は西園寺家の別荘だったところを譲り受けたもの、その西園寺家の繁栄の神様。芸事の繁栄や富をもたらす神様の化身白蛇様をお祭りした塚もあります。
夕佳亭と貴人榻
その後は、茶室である夕佳亭(せっかてい)とその横にある貴人の腰掛け岩である貴人榻(きじんとう)が。夕佳亭は中に入ることはできませんが、奥まで外側から見ることができます。
不動釜でお抹茶を お菓子付で500円
ここまで歩いてスムーズにいくと金閣入り口から約30分、一休みということで不動釜でお抹茶をいただけます。
入り口で500円をお支払いしてお抹茶券を購入し、建物の中、外と自由に席を選ぶことができます。
お菓子は、衣笠山と金閣の描かれた落雁のお菓子。お菓子をいただいてから抹茶を楽しみます。
3.龍安寺(滞在時間は30分)
金閣寺から龍安寺は59系統バス バス停はA乗り場
京都駅(または北大路バスターミナル)から金閣寺に向かう205系統のバス停は金閣寺入り口に近いC乗り場ですが、龍安寺(りょうあんじ)に向かう59系統のバス停は少し離れたA乗り場。バスの時間に合わせてバス停に向かう場合はお早めの行動が必要です。
徒歩で金閣寺から向かうと20分から30分。歩くかどうかは体力とご相談を。
拝観券は受付で受領した後、方丈で再度必要
龍安寺の拝観料は600円。拝観料をお支払いする受付と、実際券を確認する方丈の間には長い距離があるため、拝観券を失くさないように注意が必要です。
鏡容池(きょうようち)
龍安寺の敷地の多くを占める大きな池は自然がいっぱい。美しい景色を眺めながら方丈へと向かいます。
龍安寺の石庭は『ロックガーデン』としてエリザベス女王も絶賛
方丈(建物の中)に入ってまずはロックガーデンとして有名な『石庭』のミニチュアと出会います。このミニチュアの目的は目の不自由な方でも十五の石の様子を触れて理解できるように作られたものです。
が、実物の石庭は混雑時全体写真が撮れる場所を確保するのは困難。みなさん縁側に座り込んでずっと石庭を眺められています。そのため、全体はミニチュアで撮影するというのも一つの手かなと思います。
5・2・3・2・3の5つの集まりになっています。この庭園の美しさは『ロックガーデン』としてエリザベス女王が絶賛され、世界的に有名なものになったものです。
細川護煕氏奉納の雲龍図(龍の襖絵)特別公開
石庭から振り返ったところにある大きな襖絵(合計40名)は、元内閣総理大臣の細川護熙氏が奉納されたもの。期間限定(年内に何期かあるため龍安寺の公式HPにて確認を)
『吾唯足知』(われただたることをしる)のつくばい
方丈の中から見えるつくばい。
一見すると周辺に4つの文字が書かれているように見えますが、実は水の溜まる□を文字に組み入れて読みます。
『吾』・『唯』・『足』・『知』の4つの文字になります。われただたることを知るというお釈迦さまの教えを表しています。
桜苑は遅咲きの桜(2023年4月8日は散り始め花絨毯)
方丈から出口に向かっての道も自然を満喫。その途中に桜苑がありました。2023年は桜が散るのが例年より早く4月8日でもソメイヨシノはほぼ葉桜。こちらは遅咲きの桜なのかいくばくか花が残っていて、地面には美しい花の絨毯が広がっていました。
桜の後も池周辺の自然を満喫しながら出口に向かいます。
4.仁和寺(滞在時間1時間・桜の季節でなければ30分)
龍安寺から仁和寺は徒歩14分 バス移動も可能
龍安寺から仁和寺は徒歩14分。バスの場合市バス59系統またはJR西日本バス栂尾行きで向かいます。
御室桜は名勝
仁和寺は遅咲きの御室桜の名勝地。例年は4月2週目ごろが見頃となります。(桜の開花が早かった2023年は4月8日の時点で葉桜も目立っていましたが)。
お釈迦様の生誕を祝う4月8日 花まつり
私の訪問した4月8日は花まつり。お釈迦さまの生誕を祝う日です。
通常御殿の拝観料は800円ですが、この日花まつりとのセット券として1100円で御室桜エリアや僧侶の演奏されるバイオリンなどを聞けるエリアに入ることができました。
【通期エリア】御殿
桜の季節以外でも見学できる御殿。大玄関を入るとまずは白書院から国指定名勝の南庭が見えます。奥に見える立派な門は勅使門です。
黒書院は2023年4月現在工事中で見学はできません。
写経会が実施されており、予約なし1,000円で写経を奉納することが可能です。
そして黒書院付近を抜けた後は国指定名勝の北庭が。残念ながら五重塔が、花まつりのイベント建造物で隠れていますが……。
将棋 竜王戦特別展示
ここ仁和寺は竜王戦の実施場所。竜王戦のポスターや、扇子などが特別展示されていました。
御室桜(2023年4月8日撮影)
御室桜は遅咲きの桜。樹高が低めですので、満開寺は高いところから見ると一面の桜が鑑賞できるようで、場内に何箇所か桜を見るための台が設置されていました。
【通期エリア】五重塔・観音堂は重要文化財・金堂は国宝
仁和寺の五重塔は重要文化財。パンフレットによると特徴は上層から下層までの幅に差が見られないことのようです。
本来国宝金堂を掲載すべきですが、この日は花まつりのためずらっとお参り列が続いていて撮影できず。ですが、仁王門からまっす向かった正面にあるのが国宝の金堂。お参りは必須です。
観音堂は重要文化財。この日は花まつりのため、僧侶によるコンサートが実施されていました。
5.仁和寺から京都駅
仁和寺から京都駅は市バス『26』京都駅行きで。このエリアは王道観光地のためバスは満車で通過してしまうことも。例えば『59』で金閣寺方面に戻る方向で向かって途中でバスを乗り換えるなど。市バス一日券と一緒にもらえるバスマップを活用して応用できるようにしておく準備も大切です。