今回、風見鶏の館の探検ツアーがあったため、それに合わせて訪問した神戸 北野異人館。平安神宮会館でお正月限定ランチをいただいた際に、店舗企画をされているというスタッフの方に教えていただいて、いつか行こうと決めていたムーア邸も併せて訪れました。
現地有料ツアーなしバージョンでも複数巡るとかなり本格的なモデルルートになるなと思いましたので、モデルルートとしてご紹介します。
このルートの特徴は『見学費用』は抑え目に、でも『お茶』は豪華に!という女性の好きなお金の使い方をもとに考えてみました。
神戸 北野異人館をじっくり知るには風見鶏の館の3大ツアーに参加するのも手だと思いますので、そういった方は以下の風見鶏の館ツアーの旅行記をご参照ください。
神戸 北野異人館 無料見学→旧ムーア邸お茶→650円で見学できるモデルルート
各異人館の距離は近いため、順序は別でも大丈夫だと思いますが、以下の4箇所を巡るルートとなります。
が、無料見学の後いきなり早い段階でお茶と入れているのは、三宮から坂を登ってくる方向け。三宮から神戸異人館街まで徒歩で歩くと15分。という時間の問題以上に大変なのがずっと登り坂ということ。
早めに休憩して、体力をチャージしてから有料異人館巡りというのが良いかもと思っています。
- ❶ラインの館(無料公開異人館)
- ❷ムーア邸(高級カフェ)
- ❸萌黄の館
- ❹風見鶏の館
❶神戸北野異人館 無料公開『ラインの館』で異人館の概要を
神戸北に異人館の中で貴重な無料公開をしているラインの館。
無料ですが、風見鶏の館の館長さんのお話(風見鶏の館ツアー時の解説)では、神戸旧居留地と神戸北野異人館街の違いなどあらましを知るにはラインの館の映像コンテンツ(6分間)が秀逸とのこと。
映像を見ると確かに概要がわかるため、神戸 北野異人館に着いたら『まず!』行くのが良いと思います。

入館料無料ですので受付はありません。そのまま入れます。
有料施設に当たるのは1Fのお土産売店と2Fの多目的用途室でのギャラリー物販ぐらい。躊躇せずに入れるのでぜひ。
無料でもしっかり当時の生活の趣はみてとることができます。
2階の動画コンテンツを必ず視聴
神戸市さんの作られた画像が見える3Dマッピングスペースがあり、ボタンを押すとコンテンツが流れます。(ボタンは言語選択となっています。)
6分間で旧居留地と神戸 北野異人館街(雑居地)のできた背景等がコンパクトにまとめられているのでこちらを視聴してから異人館街を巡ると理解が深まります。
❷『旧ムーア邸』 代表スイーツは苺のミルフィーユ
ムーア邸は1898年(明治31年)に建てられた、コロニアル様式の白亜の邸宅です。
100年以上住宅として利用され、非公開だったという希少な邸宅。屋内と外のテラス席いずれでも優雅にお茶がいただけます。
有名店ですので、並ばずに行こうとしたら予約したいところですが、2022年4月現在、予約ができるのは平日のイートインと全日のテイクアウト苺のミルフィーユのみです。
有名なのは銀座マキシム・ド・パリのレシピを完全再現した苺のミルフィーユ。ドリンクとセットで2,200円ですので、『お出かけ』で行くときに利用する高級カフェのイメージです。
平安神宮会館の方にお聞きしてからずっといただきたかったのもこの苺のミルフィーユでしたが、残念ながらこの異人館巡りの前、神戸ハーブ園でケーキを頂いてしまい、一日二度もケーキは無理とのことで、今回はサンドイッチのセットをいただきました。
サンドイッチは平日のみとメニューにありますが、土日でも実施されているときがあるようです。ドリンクはワイルドベリーとハイビスカス&オレンジのアイスです。苺のミルフィーユは五日のお楽しみに引き続きしておこうと思います。
座席は室内のテラス席が素敵でしたが、無人席がなかったため、それ以外をご紹介します。
❸萌黄の館
萌黄の館は、アメリカ総領事のハンター・シャープ氏の邸宅として建築されて、後に元神戸電鉄社長の小林秀雄氏の住宅となったものです。
以前、『恋してハワイ 旅する管理栄養士の徒然なるブログ』(勝手リンクご承諾いただきありがとうございます。)で拝見して、阪神淡路大震災で庭に落下した煙突をみて強烈に印象に残っていたのがこの館のお庭です。
お庭も忘れずに見学してください。
(お庭を見るだけでも入館料が必要ですのでご注意ください)
入館料
入館料は単館400円ですが、風見鶏の館(単館入館料500円)とセットにすると650円。萌黄の館と風見鶏の館はお隣同士の位置関係ですので、セットチケットで巡るのがおすすめです。
館内概要
萌黄の館は1Fが書斎・応接室・ホール・食堂・(非公開)厨房、2Fは子ども部屋・居間・寝室・パウダールーム・浴室・(非公開)使用人部屋となっています。
後、みておきたいのはベランダ。幾何学ガラスを通すと外の緑を絵画のように楽しめます。
注目はマントルピースのタイル
注目して見るべきはマントルピースのタイル。各部屋の壁紙とコーディネートされていて、デザインが豊富。
また、応接室のマントルピースの脇に豆知識が書かれています。
それは、マントルピースの上にある鏡について。この位置に付けられたこの鏡は姿見の役割ではないとのこと。壁紙や庭を映すことによって部屋を明るく楽しむためのものだそうです。
お庭の煙突
館内を順路通り見た後はお庭へ。外側から優美な出窓等も鑑賞できます。
そして、今現在の煙突の位置も確認した後、目を移すと。
阪神淡路大震災(1995年)のときに落下した煙突がそのまま残されています。
萌黄の館も大きな被害を受け、修復に1年半を要したとのことです。災害は痛ましいものでしかないですが、後世に伝えるものとなっています。
❹風見鶏の館
風見鶏の館は、神戸北野異人館のシンボル的な存在です。
高層ビルが立つ前には港につく船からもその存在が見えたという高台の大きな洋館です。
屋根の先端に風見鶏がいるため風見鶏の館と言われています。風見鶏には気象を見る意味合い以外に魔除けの意味があって設置されているものです。
風見鶏は館内2Fでレプリカを展示
屋根の先端の風見鶏。近くではもちろん見ることができませんが、入館すると2Fにそのレプリカが展示され、大きさなどの感覚を知ることができます。
館の主はドイツ人貿易商
この館は元々、ドイツ人貿易商であったトーマス氏のもの。この館の主が貿易商であったことの特徴は入る前の玄関の柱飾りは『ガマの穂』をイメージしたもの。ガマとはきりたんぽのような形状の植物で、ヨーロッパでは再生と多産を意味することから商売繁盛のシンボルとなっているそうです。
見どころは1Fの『食堂』
風見鶏の館は見どころが豊富。1Fの各部屋は天井デザインやシャンデリアが各部屋異なっており、豪華は雰囲気に浸ることができます。
中でも必見の見どころは食堂。
この食堂のシャンデリアが王冠を模していることからもわかる通り、モデルはライン川沿いのお城です。
この食堂や1Fの豪華な各室(応接室・居間・食堂)から貿易商トーマス氏の豪華なおもてなしの心を感じとることができます。
1Fの天井は通常の洋館より高いのですが、それは『立ってコミュニケーションする』パーティ仕様の作りだからと推定されています。
2Fは客間を除きプライベートな空間
2Fは 1Fに比べプライベートな空間。天井も通常の洋館と同じ高さとなり、椅子に座って過ごす時間を中心に考えられているものです。
朝食室という名前ですが、家族だけの時は3食の食事をとるという朝食室も1Fの食堂と比較すると随分と落ち着きのある造りとなっています。
2Fであと見ておきたいのは階段を上がってすぐのところに置かれたビリヤード専用ライト。当時はこの真下にビリヤード台が設置されていたそう。言われてみるとビリヤード代にピッタリのサイズ感の照明器具ですね。