2名での完全個室ありきの検索で発見
神戸三宮駅での夕食。結構な繁華街のため、お盆旅行に影響もでないよう万全の対策をという理由で、『完全個室』で美味しいものをいただけそうなところを探してみました。
予算は5000円ぐらいかなと思って調べて見たところ、和食『あんど』本来の名物鯛めしのコースが表示されました。そこで、さらにお店のメニューを検索すると……。
香住のかに飯のコースがあり、メインは黒毛和牛、しかもワンドリンクまでついて 5,500円/人‼︎(6,600円に一休レストラン割引が効いての価格) と、無類の『かに好き』としては即決です。
神戸和食『あんど』の場所は?
JR・阪急・阪神・地下鉄各線三宮駅より生田神社のある方面に歩きます。飲食店ビルの5Fとなります。
ボード区切りで人数調整している完全個室
通された個室は『きっかり2名サイズ』。広々はしていませんが、ガラス扉とボードできっちり遮断された完全個室。窓も開けられました。
(ただ、音声は聞こえます。大声で騒がないのは、現在の情勢では基本ですね。)
追加オーダー用のお電話も設置されていますので、扉を開けて声を出す必要がなくて、更に安全です。
個室デザインだけは特筆すべきものはなく、三宮駅前という都会のため窓からの景観はビルビュー。訪ねてすぐは、まあ便利な場所だし、安全だからいいかなという程度の印象でした。
が、お料理が運ばれてくると個室デザインなんかどうでも良いかもと思わせてくれるコースでした。やっぱり結局はお料理ですね!
あと、スタッフさんの少し控えめながら感じの良い接客に好感がもてたのも大きいと思います。
ワンドリンク付き 香住のかに飯コース
ワンドリンクは専用メニューから
ワンドリンクは『ワンドリンク用』のメニューが置かれています。グランドメニューで確認してみると660円ぐらいまでのお酒だと思います。
あらごし桃酒は、しっかり果肉を食べるためのスプーンが添えられていました。ビールもフルサイズです。
前菜
前菜は器の中の茄子と鯛の昆布締め・生姜の佃煮・レンコンチップと枝豆。生姜の佃煮は辛くはありません。元々生姜を使った佃煮のことを時雨煮とよびますすが、生姜のみだと『生姜の佃煮』とよぶのですね。
『アカモク』の真丈(しんじょ)
アカモクというのは、生食はできず熱処理をしていただく海藻の一種で、栄養豊富なものとのこと。
ふわふわの真丈に潤菜の寒天のような幕と食感とお出汁の味を楽しむものとなります。
取る前の蓋の紋様が綺麗でしたので、蓋も合わせて写真に入れています。
7品盛り合わせのお造り
大きなどんぶり鉢のぎっしり氷の上に盛り付けられたのはお造りの盛り合わせ。
初鰹・カンパチ・水なす・鯛・兵庫県宍粟市(しそうし)のご当地サーモン・縞鯵(しまあじ)・湯葉と合計7品です。
魚じゃないものも品数として数えていますが、実は、お魚も新鮮で美味しかったのですが、この水なすが最高に美味しかったので私の中では『1品』なのです。
水なすは大阪の泉州が名産で、水なすのお漬物、特にあっさりつけられているものは最高にみずみずしい味わいです。
まだ私が子どもの頃、母が泉州の水なすの浅漬けをお中元に送ったら、送った先から次々と翌年も『あの水なすでお願いします』とご指名が入ったという話をいつもきいていました。
でも子どもの時にはなすには全く興味がなくて。どこのものだったのかわからず、高級スーパーなどでも水なすの浅漬けを買い求めているのですが、『絶対これだ!』と思うものは私の中でまだ見つかっていません。
が、このお店でいただいた水なすは、漬物らしい辛さがなくて、ほんのり甘味と抜群のみずみずしさ、私の人生史上で絶対上位に入る逸品でした。
個人的思い入れでついつい水なすだけをクローズアップしてしまいましたが、もちろんお魚も色々な種類もあって、食感もコリコリぷりぷりとちょうどよく美味しくいただきました。
天ぷら盛り合わせ
次に出てくるのは天ぷら。こちらも少し変わり種で、ズッキーニ・海老・長芋・黒ごまの生麩・うなぎ(一品足りませんが、思い出せず…)です。
一口目にズッキーニの天ぷらをいただいたのですが、一口で『サクサク感最高』と感じました。そしてのサクッと感は最後の一品まで続き、食べてる間何度『サクサクッ』と感じたか。夫もなんとなく一品目が私と同じズッキーニになったのですが、二人とも、あの一口目の味わい良かったね!と天ぷらそのものを気に入りました。
お蕎麦
次は石臼挽きのお蕎麦、かいわれと野沢菜大根添えです。さっぱりとした涼味のものでした。
このシメではなくて、『お口直し』のためにこのタイミングで出されたのだと思います。
黒毛和牛ステーキ
柔らかくてジューシーなステーキ。ソースはにんにく醤油です。洋食のメインをいただいたようで和洋両方をいただけて得したような気分になります。このお店のサブタイトルが神戸スタイル和食とあったのです、この和洋融合を指しているのか、灘五郷のお酒に合う和食をさしているのかどちらでしょうね。
香住のかに飯
そして、本当の(?)メインはかに飯。
初めのお漬物をセットされた時に、『山椒は新物なのでご注意ください』と一言いただきました。
たっぷりだと思っていたところ初めに出てきたのはお茶椀普通盛り一杯。
『え、思ったよりただの〆風?』と口には出さないまでも夫と目くばせしながら食べ始めていると。
別に運ばれてきました。釜に入ったお代わりかに飯!鉄なべですのでおこげの楽しみももちろん味わえます。お代わり分だけで別に見栄えよく盛り付けていただいたことで一杯目いただいている間中、かに身の美味しそうな様子が目で味わえます。、
また、このたっぷりなおかわり分はお持ち帰りもできるとのこと。
ですが、写真はありませんが、このかに飯と一緒に出されたお茶漬け用のお出し汁が絶品で。このお出汁で食べてしまいたい、でも帰ってから『まだかにある』気分も味わいたいと非常に贅沢に迷ってしまいました。
結果、もっと食べたいけど、これだけは我慢しておくかと取り残したこの鉄釜の半分ぐらいの量だけをおにぎりにしていただきました。美味しいお出汁を出されたら食べずにはいられなくなりますね。
日本酒オーダーは1合分け合いでも選べるお猪口
日本酒の追加は、1合770円から1320円と、比較的お手頃で、灘五郷など地域は絞らずに全国のお酒があります。
そして日本酒メニューには、裏があり、おすすめのお酒がありますが、こちらも全て990円。
迷いましたが、灘五郷巡りで学んだ自分に間違いなく合いそうな酒蔵『福寿』さんの御影郷 生夏辛を選択。甘党でも飲みやすいのにスッキリ。今日のお料理にも合いました。
今回1合を二人で分け合うという小さなオーダーでしたが、お猪口を二つ選ばせて下さいました。
私は透明な夏酒に合わせて、白い涼やかな器を選んだのですが、夫談では『迷ったわりに普通』の見解。皆さまなら盛夏のこのお酒を見てどのお猪口を選びますか。