何かの折に阪急甲陽線沿線になんとミシュラン三つ星の日本料理店があることを知り、いつか行こうメモ替りに保存しているお気に入リンクに長く置いていまして、今回念願かなって訪問しました。

日本料理 子孫の予約は?
ミシュラン三つ星の日本料理店なんて敷居が高いから電話予約ではないの?と思っていましたが、楽々のネット予約可能です。
実は当初一休レストランで見ていて、昼食でもかなりのものだなあと思い機会が見つけられずにいたのですが、なんとぐるナビでは、昼食時にお手頃な『ミニ会席』があったので訪問。愛用の一休レストランにこのプラン掲載してくれていたら後半年は早く訪問できていたかも…と思いつつ、ぐるナビで予約しました。
ミニ会席は8,800円にテーブル席は10%・個室は20%のサービス料と消費税が別にかかります。
せっかくの機会のため個室を選択しました。
大人の空間 お子さまは10歳以上で
原則お子さまは10歳以上。そしてメニューも大人料理のみの空間です。美味しい日本料理味わうための環境ですね。
日本料理 子孫の場所は?
日本料理 子孫は、阪急電鉄甲陽線(阪急電鉄神戸線の夙川駅で乗り換える電車)の甲陽園駅徒歩6分の場所です。
甲陽園という土地は明治末期ごろに『郊外生活』というライフスタイルのために開発されたところで、当時は高級料亭などが並ぶ場所だったとか。日本料理子孫の前身である子孫旅館も当時あったとか。
数寄屋造り 個室の雰囲気
住宅街の中を歩いて着くのは、数寄屋造りの美しいお店です。
中も素敵で畳敷きの3畳のお部屋から各室に入っていくようになっています。
上品な床の間つきの個室。4名まで対応と書かれていたこのお部屋は掘り炬燵式で、足下は床暖房付き。まだお料理1品もいただいていないうちから幸せ時間が始まっています。
希少な日本酒『飛露喜』など
一杯目の夫のビールは800円。私は甘めのお酒ということでお手頃で甘そうな綿屋をいただこうとお願いすると。「綿屋は、初めに皆さんに出てくるため味見して気に入ってから注文したらどうでしょう?」とのご配慮が。甘いのが良いなど散々ネットで調べている私への的確なご配慮、こういう小さな一つ一つがさすがのお店だなと感じます。
結果的に綿屋も甘く美味しかったのですが、それよりネットで調べてみると、福島県の飛露喜 純米大吟醸が人気すぎて幻化しているといった情報があったためそれを選択しました。(写真は1合で2,800円)
この日本酒、飲んだ瞬間これはブログのタイトルに書くべき美味しさだなと感じました。甘口のお酒でも、甘党の私には少し辛味があったりやっぱり少し飲み辛いところもあったりしますが、この飛露喜はもうすんなり甘くて美味しく、でもしつこさのかけらもなく幸せが広がる味でした。至福。
次に頂いたのは純米大吟醸の田酒。精米歩合が45%だからなのか四割五部というお名前。ワイングラス(90cc)でいただく際に香をかぐと、なんともチョコレートのような深い香り。いただく前から極上の香りが漂います。お味は、飛露喜の後だと甘さは控えめに感じました(すみません、甘さ基準でしか感想が言えず)。
通な方の本当の幻のお酒は十四代かもしれません。「幻の…」と飛露喜の話をしていたら「十四代ですか?」と(おそらく)女将様に言われましたので。少し私には高級すぎてお願いできませんでしたが。
ミニ会席(昼食のみ)
そしていよいよ★★★のお料理の話題に。
訪問しましたのは、1月上旬。まだまだ新春お料理のイメージの濃いものとなりました。
一品目は、子持ち昆布の煮凝り(にこごり)です。洋風に言うとジュレの部分少し酸味があって数の子とピッタリ合う感じでした。
そして二品目。見た目も極めて美しく上品。そして見た目に負けない味わい深さなのはぶりときくらげの蕪蒸し 紅白団子。
お造りは、よこわといか、マグロ。よこわだけは醤油指定でしたが、いかとマグロは好みで梅肉醤油につけていただくこともできるとのこと。
横のお猪口には至福の『飛露喜』。相乗効果でお酒もお料理もさらに美味しくいただけます。
そしてお正月らしいめでたさのある八寸。手前左のさわらは焼きたてで温かい状況というのがまた嬉しいですね。
中央右手は、味噌をつけていただく青味大根(あおみだいこん)。伝統の京野菜でおめでたい時にいただくのだとか。こちらも辛味が全くなくて、お味噌の味わいを感じて美味しくいただけました。
手前中央の松葉串は数の子です。
お酒と合わせる最後は焚き合わせ。こんなに土感のない里芋ってあるんだとなめらかさを感じ、堀川牛蒡の柔らかさに感動して、白味噌の甘みにかすかに感じる唐辛子も味わって。これぞ日本料理の醍醐味と思わせる極上の焚き合わせでした。
締めとなるのは九条ネギあんののった鯛のお粥。
優しいお味のお粥に胡麻が良い味を出しているお漬物でお酒の後のほっこり感を。
程よくお腹が一杯になったところで、「おかわりで白ごはんの上に鯛と山椒の炒り付けが乗ったもの」がありますが。とのこと。ここまでの美味しさ三昧いただいていると食べずに帰るという選択肢はありません。
しかも、おかわりごはんにも種類を変えてお漬物が出されるのがまた嬉しいです。
水物はメロゴールドといちご・マンゴーの上に自家製のりんごのシャーベットを乗せたもの。自家製りんごのシャーベットの口溶けが最高です。
これで終わりかと思っていましたが、さらにもう一品。
最後は雪餅とお抹茶でした。お抹茶は出された後それぞれに拝礼されていまして格式を感じました。このお箸、2本が異なるものなのは、杉の木2本だと、お茶席の『お取り分けください』の意味となってしまうためあえて、1本材質を変えることで、その意味を廃しているとか。
もう、どこまでも素晴らしいご配慮です。
このお店にリピートできるよう頑張るしかない!と明日への活力を持って帰路につく、そんな素晴らしいお店でした。