南禅寺・永観堂・蹴上・ウェスティン都ホテル至近
京都南禅寺・永観堂界隈は、2022年お正月のウェスティン都ホテル京都滞在時に熊魚菴本店・菊水(アフタヌーンティ)・八千代に伺いましたが、気になりつつも訪問できないでいた桜鶴苑さんに今回訪問してみました。
10月末ですので紅葉はうっすらでしたが……。
ウェスティン都ホテル京都5連泊宿泊記はこちら(連載記事の開始記事)
桜鶴苑に電車で向かうには、京都市営地下鉄蹴上駅から南禅寺方向に向かって徒歩8分程度です。
目印となるのは全国でも珍しいコーヒーコースのあるブルーボトルコーヒー。超えてすぐのところに入り口があります。
2名でも個室利用は可能 プランは個室指定のものを
桜鶴苑は地元の方の『ご両家顔合わせ』などによく使われていたり、桜の名所 蹴上・紅葉の名所南禅寺と良い季節には非常に混み合う場所にあるため個室利用の場合は早めの予約が必要です。
一休レストランサイトでも予約は可能です。最もお安いプランは個室対応でなかったため、個室利用可能な『ランチ限定味めぐり会席(7,300円/人)を予約しました。
一般公開されていない小川治兵衛のお庭散策
土日ランチは入れ替え制のため、玄関で名前を告げた後、先にお庭の散策をさせていただけました。(予約時間の10分程度前でした)
桜鶴苑のお庭は、お食事利用等をしないと見せていただけない希少な小川治兵衛氏(1860-1933)作庭のもの。
近代庭園の基を築いた小川治兵衛氏のお庭は眺めるだけではなく『五感で感じるお庭』とのこと。
こちらは回遊性庭園で、琵琶湖疏水の流れが引き込まれており、東山を借景とした京都らしい物です。
『山紫水明』(景色が美しいことを表現する言葉です)の世界に浸ってからお食事をいただける趣向です。
10月下旬の紅葉はうっすら
まだまだ緑あふれるお庭ですが、うっすらと紅葉も見られました。
これから11月、12月上旬にかけてより紅葉が楽しめるようになると思います。
味めぐり会席(ランチ限定)
お時間になると、個室へ。つくばいを眺める風流なお部屋。
入り口側に床の間がありました。
ワンドリンクは、ビール・ワイン・ソフトドリンクなどオーソドックスなもの。通常メニューの小瓶ビールは700円程度、ソフトドリンクは600円程度です。『まずはビール』派でなければワンドリンクなしのコース(700円安い6,600円)を予約して現地でドリンクを選んだ方が豊富なメニューから選べるので正解かもしれません。
写真におさめると見た目派ほぼ一緒ですが、追加でオーダーしたスパークリング清酒の澪は300mlで1,200円でした。
先付派帆立・柿が乗っていて胡桃あえとなっています。
上品でひと口目から口福という感じです。
二品目に運ばれてきたのは、全体が金色のお椀。蓋を開けると紅葉が現れる風流な趣向です。
お椀の中は、かます(魳)。玉子豆腐の丸仕立てです。
お料理のご説明の途中で、係の方が内容をど忘れしてしまったらしく、かますであること以外、以下の説明がこのお料理の正しい説明かはわかりませんが。
(お料理の説明ど忘れを責めている訳ではありません。社会人生活が長くなると、言葉が出てこないという経験何度も積んでいるもので。むしろ私だけじゃなくて良かったとまで思っていますので。)
ネット情報によると丸仕立ての丸はスッポンのこと。元はスッポンを多めのお酒と水で炊いて醤油で味を整えた物だとか。他の食材を使っても同じ言い方をするらしいため、カマスをお酒と水で炊いて醤油で味を整えたものなのだと思います。
三品目、向付は赤い蓋を開けると出てくる2種類の鮮度抜群、ぷりぷりしたお造りです。
お造りに添えられた黄色いお花は金魚草という食用花とのことで、少しお醤油をつけていただいてみましたが……、こちらは別に食べなくても良いかなという草花な味でした(伝わりますか?)
大きい写真では見えませんが、大根の下にプチプチした丸いカラフルなものが載っています。これは海藻でできているのだそうです。
そして、この会席はメインが『焼八寸(やきはっすん)』となっています。
ローストビーフから右回りに零余子(むかご)白酢和え、焼き栗、鰻八幡巻き、だし巻き玉子、小鯛幽庵焼き、銀杏唐墨、鰊(にしん)旨煮、汲み上げ湯葉です。
零余子(むかご)は別の記事を書く際に調べたところですが、結局忘れて再検索…山の芋の付け根にできる芽の部分です。
鰻八幡巻きは牛蒡を鰻で巻いたもの。この八幡の言葉の由来は京都の地名、八幡村(現在は八幡市)のことで牛蒡の産地だそうです。現在は八幡巻は全国のおせち料理などにも取り入れられています。
焼八寸の後は上品でだしの香も豊かな鰻玉寄せです。
しめのごはんは、さつま芋・栗ごはんを赤だしとともに。
そして最後は、南京ぷりんでまったりとした甘味を楽しめました。器も非常に美しく、蓋を開ける前に少し眺めてしまいました。