すいません、タイトルからしてテンション上がっていますね。「落ち着け!私。」です。
ただ、航空マニアっぽい方も参加されていたため、そのような記事を期待されている方には…..すみません。以下の記事、一般人(飛行機に乗るのは好きだけど機種は覚えられない)レベルとなります。
でもこの見学ツアーのすごいところはマニアじゃなくても楽しく見学できるところです。
本見学記は2部構成となっています。❶からお読みになる方は以下をご参照ください。
さて、MROいよいよ格納庫の見学。本日の機体は以下の3機です。
- ❶TOKI AIR ATR
- ❷ANA Q400
- ❸ANA A320
大型機対応の格納庫もあり
格納庫の写真はアップが禁じられているので、まずは格納庫の全容を配布資料イラストでご紹介します。
(格納庫内写真はアップはできませんが、撮影自体は自由にできますので、参加者は何度でも自分自身の思い出に浸れます。)
イラストの左側が大型機も入る格納庫。そして塗装が可能な場所となっています。
右側には2機、小型機が格納されていました。
矢印の方向で上から見学した後は実際飛行機に近づいての見学へと進みます。
無柱空間であることも格納庫の見どころ
この格納庫は東京ドームのグランドと同じ広さの1万5千平方メートル。
その巨大空間を支える柱のない無柱空間であることがすごいところです。沖縄は台風が多いのに柱なし。
それを支えている壁には✖️型の補強が沢山あります。
TOKIAIR 就航前の1号機 時々お散歩
写真をアップできないのは残念ですが、新潟に2023年に就航するTOKIAIRの1号機が格納されていました。
翼や尾翼に描かれている機体番号はJA01QQ
この01というのが1号機であるということ。新潟では格納保存ができないため、整備ではありませんがMROJapan で預かられています。
ただ、整備はしなくても飛行機は置きっぱなしにすると傷んでしまうそうです。そのため、たまに外に出してお散歩して動かすという手間をかけているそうです。
機体の特徴は前に荷物を積み込み、後ろから乗客が乗るスタイルとなっていること。
日本では珍しい仕様とのことです。
なお、格納はされているけれども、沖縄-新潟を就航するわけではありません。丘珠空港-新潟間?関西人の私では一生乗れないかもしれない飛行機を見る良い機会でした。
エアバス320 この飛行機のお値段は⁉︎
格納庫の中で唯一公開が許されている写真撮影ポイント(上からなど別の角度は不可、この記念撮影パネルのあるところからのみ可)。
20日間程度の整備をほぼ終えたところですので、周囲のスタンド等もほとんどありません。
クイズ2問
さて、この飛行機について、クイズが2つ。
❶コックピットの窓、開く目的は?
❷二つ目は150席程度のこの飛行機のお値段は?? (本機は日本国内のみではなく、韓国や台湾といった海外便にも利用されています)
↓
↓
↓
↓
↓
答え
❶コックピットの窓はバードストライク等に備えて、非常に強固なのに柔らかく作られている仕様ですが。1箇所は、緊急時パイロットが脱出できるように開きます。
❷ジェット機ですので、別に駐機されていたプロペラ機 ANAQ400(35億から40億)より非常に高価で112億円もするそうです。
沢山旅行者を乗せて稼がないといけないですね。
塗装替え
MROJapanでは、最近では鬼滅の刃ジェット第二弾などの塗装をされています。
格納庫の中でも塗装が可能な部屋は1箇所のみ。
塗装が可能なお部屋は壁から風が出ていて床に吸い込む仕様。強制的に換気がなされています。
リペイントとオーバーコート
今回の見学ではこの塗装の最中アルミ丸はだかの飛行機を見ることができました。
飛行機の塗装替えの仕方は2種類。1つはこの全塗装を特殊な液体で落として1から塗り直す方法。リペイントとよびます。
もう一つは、理想的には髪の毛1本の薄さになる塗装を薄く剥がして部分的に塗り替える方法。オーバーコートといいます。
オーバーコートを繰り返すと、塗装を何重にも塗っていくと飛行機の重さに影響するため8年から10年に一度は必ずリペイントする必要があるとのことです。
工具室見学
個人的に密かに嬉しかったのは工具室見学。
というのもこちらも写真が公開できず残念ですが、マーシャラー(飛行機を誘導する人)さんの使うマーシャリングパドルを実際に触らせてくれて、飛行機を止めるような合図の記念撮影も可能なのです。
そのほか、6kgもある巨大なコンビネーションレンチの持ち上げ体験も(持てない重さ!)
また、工具箱ごと見せて下さったのは銅でできた工具。銅でできているのには理由を示すのは、この工具たちの名前『ノンスパークツール』。
通常工具は擦れると火花が出ることがあるのですが、銅でできたこのツールは擦れても火花が出ないもの。爆発の危険性がある燃料タンクの整備などに使われているそうです。
うーん、そんな危険なところも点検をするってプロフェッショナルを感じますよね!
靴カバーの使い分け
もう一つ。工具室で見せていただけるものに、安全靴と靴カバーがあります。
安全靴はみなさん知っていると思いますが、甲の部分に鉄板が入っていて足を守るもの。1トン近い重さに耐えられるのだそうです。
そして靴カバーは色違いで2種類。この靴カバーの色分けはお洒落などではなく、底が変わります。一つは少しざらつきの滑り留め効果のあるもの。翼などの作業に使います。
もう一つは逆に布時。これは客室での作業時傷などをつけないように靴周りを保護しているそう。整備って至るところで気遣いがされているとここからも感じられます。
救命胴衣体験
さて、格納庫を出たあとはレクチャールームに戻って救命胴衣体験。小さな飛行機に乗るとCAさんが説明して下さる時に説明用のものを見かけますが、実際に本物を取り出したことがある方はいないはず。(というか一生使わない方が良い!)
ただ、この救命胴衣非常に高価なものだそうで、全員が体験できるのは、紐を引っ張っても膨らまないタイプです。
でも構造は見て取れるもの。なんとなく見てるだけでは知らないことをじっくり知ることができます。
肩口についているこのオレンジの物体何かご存知でしょうか。
実はこれ、ライトになっていて水に濡れると自動的に8時間ぐらいOnになるんだとか。私は全く知りませんでした。
あとついているのは笛。救助の方に気づいてもらうために吹くものです。
なお、救命胴衣のレバー引っ張ると膨らむのは、皆さん知っていると思いますが。なぜだかご存知ですか。
全参加者中1名だけ本物の救命胴衣を身につけて膨らませる体験ができました。(見知らぬ方)
「冷たい。」体験者の方が膨らました後におっしゃった一言。
この冷たさをもたらすのは、実は救命胴衣が膨ませるものの正体で、『炭酸ガス』です。
そして膨らませた実物を見て理解できる点がもう一つ。
「脱げない。」そう救命胴衣はその安全性担保のために膨らませると水の中でも脱げないようになっています。
救命胴衣の説明の際に膨らませるのは脱出の直前にと言われますが、それは座席で膨らませてしまうと脱ぐこともできず座席幅に邪魔されて座席から脱出できないこともあるからだそうです。
では、役目を終えた救命胴衣どうやって脱ぐのでしょう。空気穴は実はここ。膨らみが足りない時に吹いて下さいと言われているこの部分です。
中をよく見てみると、押せる部品が付いていて、押すと空気が抜けるようになっています。
お土産
さて、この整備場見学。見せていただくだけでもスペシャルにありがたいのに記念品もいただけます。
まずは、一人に一ついただけるもの。白い社名入りボールペンと。
もう一つの赤いもの何か分かりますか。
これはフライトタグ。これは整備をしている場所につける目印です。プロフェッショナル気分を持ち帰ることができますね。
そして1世帯に1枚の記念品はこちらのしおり。
こちら、裏が素敵なんです。
今日見た機体名と手書きメッセージ。大満足の見学の思い出が凝縮されたお土産となりました。
カレンダー販売(800円)
有料のお土産ではまさにここでしか買えない。MRO Japanの社員さんが撮影された沖縄の風景写真カレンダーが。
このカレンダーを見て安全に感謝しながら、2023年の飛行機旅を計画して行きたいと思います。