2022年2月2日は40年構想の大阪中之島美術館のオープン日でしたが、真横の大阪市立科学館も2021年8月からの休館が明け、同日プラネタリウムをリニューアルしてグランドオープンしました。
大阪市立科学館は大阪中之島美術館のお隣
大阪市立科学館は国立国際美術館、大阪中之島美術館と大阪市の文化施設が集まろうとしている大阪中之島。中之島の大阪駅からの行き方は大阪中之島美術館ご紹介ページをご参照ください。連絡通路はまだ閉鎖中でしたが、将来的には中之島美術館からの連絡通路もできる予定のようです。
目印は楕円形の建物
大阪市立科学館はグレーの楕円形の建物です。

チケットはインターネットで事前予約可能
大阪市立科学館のチケットは事前に公式HPで購入が可能。プラネタリウムの時間指定券も合わせて購入が可能です。展示会場は400円、プラネタリウムは600円です。
静かにできないお子様はファミリータイム利用を
公式HPでも注意書きされているように、プラネタリウム上映中、静かにできない方は退場を促され、返金もされないとのこと。まだ、静かにできないお子様向けには『ファミリータイム』が用意されていますので、その時間のプログラムのご利用を。
展示会場は4フロア構成
展示会場へは地下1Fのチケット売り場横のエレベータで4Fに上がり、1Fづつエスカレータで下りながら見学していくスタイルです。ワンフロアだけでも楽しい仕組みが多すぎて、何度も通って全ての展示を見たくなります。
大阪市立科学館 展示会場4F 宇宙とその発見
4Fの展示会場は全フロアの中で最も混み合っていました。1フロア目だというのに充実しすぎなフロアです。
エレベータを降りるとまず太陽が迎えてくれます。
宇宙を立体的に捉える
書籍や、インターネット等で学ぶのと、大阪市立科学館に足を運んで学ぶことの最大の違いは『立体感』ではないかなと思います。
写真では綺麗に撮れませんでしたが、下の写真は銀河の缶詰。銀河の構造を平面ではなく立体で理解できるようになっています。
また、『オリオン座』と聞くと、つい2次元でのオリオン座の形を思い出しますが、宇宙はもちろん3次元。並んでいるように見える星たちは単に並んでいるわけではなく、遠かったり、近かったり。3次元で星座を捉えることができる展示もありました。
体感で重力を感じる
星が大きければその分重力は大きい。頭ではわかっていてもどれぐらい?というと想像ができない人もいるはずです。ここではりんご1個を太陽系の各星に置くとどれぐらいの重さになるのかが体感できます。
太陽のところに置かれたりんごの重さにびっくり。全く持ち上がりませんでした。
目で見えないものを見る
企画展では『色と形の不思議』という展示をしていました。雪の結晶のかたちのバリエーションなどが展示されています。雪の結晶の形は気温と水蒸気の量によって変わるそうです。
動きを体感する
異なる往復速度をもつ振り子の動きや、誰にも予想できない動きをするカオティック振り子など、立体的に動きを観察できる展示も多数。これを見た子どもの中で、この仕組みを数式で理解するような人がうまれるのでしょう。
大阪市立科学館 3F 身近に化学
3Fの展示は科学ではなく『化学』となっています。展示のは鉱物の紹介から始まっています。
軽量素材 『チタン』
注目素材はチタン。(マリオットホテルにはまっている方には、75泊/年、なんてステータスに見えるかもしれませんが、こちらは純粋な素材のチタン)。
私自身生まれて始めてチタンの腕時計をはめた時にプラスチックのおもちゃより軽そうな軽さに驚いたものです。
薄い!本物のボーイング787の機体の一部
飛行機の軽さはカーボン(炭素)素材の登場だと聞いたことはありますが、本物の機体の一部を見て、その薄さ!!に驚きます。
鉄の塊のように見えていた飛行機は、鉄の塊ではないのですね!ということを改めて知ることができます。
次、飛行機に乗るときには、この薄さを想像して楽しみたいですね。他の飛行機も同じなのか……は、まだ調べられてないですが。
サイエンスショーコーナー
時間が合わず、実施されていませんでしたが、平日は1日1回程度・土日は複数回サイエンスショーが実施されているとのことです。展示会場入場者は、観覧料無料、先着順のショーのようですので、時間を確認したら早めに行く必要がありますね。
大阪市立科学館 2F 親子で科学
物理科学の法則を遊びで体感
2Fはお子さまお遊び施設に近い展示で、物理法則を学べるフロアとなっています。
下の写真はゆっくり大車輪。軸の部分が細く、周囲の大きい部分が早く回転してもなかなか進みません。そんな実験を身地下に見せてくれるものです。
自然現象を目視・体感
竜巻や風、自然現象も目視・体感できるようになっています。
竜巻はボタンを押すと発生。手を入れて触ってみることもできます。
上昇気流や下降については風船を浮かせて見せてくれます。
ブラックホールのトリックアート
ブラックホールに吸い込まれるような写真の撮れるトリックアートもあります。吸い込まれそうなポーズで写真を撮ると良いようです!
大阪市立科学館 1F電気とエネルギー
1Fはアカデミックに電気とエネルギーの法則を学べるフロアとなっています。
原子力 核分裂の連鎖反応をイメージする。
一つピンポンを中に放り込むと次々玉が弾け飛ぶ連鎖反応のイメージをピンポン玉のシミュレーションで見て理解することができます。
スーパーコンピュータ『京』
神戸ポートアイランドにある理科学研究所で2019年まで本当に使われていたスーパーコンピュータ『京』の864台のシステムラックのうち一つが展示されています。これが864台で1コンピュータというのは想像を絶する大きさですね。
出口には本物の信号
展示会場の出口には本物の信号。近くで見ると信号は大きいとは聞いていましたが、なかなか近くで見る機会はなく貴重な機会となりました。
ミュージアムショップでも知識をお土産に
大阪市立科学館のミュージアムショップといえば、ずいぶん前から『宇宙食』が定番かと思います。今やフリーズドライ製品、あって当たり前の世界になりつつありますが、フリーズドライの技術が使われている宇宙食。たこ焼きなど色々な種類の食品があるので、お土産には今も喜ばれるのでしょう。
大阪市立科学館の学芸員さん編集ミニブック
このミュージアムショップで手に入る限定品は、ブラックホールのトリックアート欄にも書きましたが、大阪市立科学館編集のミニブック。
100円または200円という安価に手に入る冊子ですが、中身は文系人間にとってはかなり学術的。企画展示の詳細な内容や、宇宙のテーマなど、家に持ち帰ったミニブックで新たな知識を得られます。お子様向けではなくて、大人向けかなと思います。
以下の4冊を購入して600円!ありがたい価格です。
リニューアルされた大阪市立科学館のプラネタリウム
5ヶ月館の閉館の間に大幅にリニューアルされたプラネタリウム。
限りなく本物に近い宇宙を描くためのスペースエンジン
宇宙空間をリアルタイムにCGで描き出せるエンジンになったとのことです。
私の見た太陽系グランドツアーでは出て来ませんでしたが、ブラックホールなども精密な描写がされるとのことです。太陽系グランドツアーでは土星の輪っかの中に入ってみたところなどがありましたが、それにはこのエンジンが使われているのかもしれません。
描き出した宇宙を見せる映像と音
6K超解像度のプロジェクタ、大規模ライブコンサート並の入出力と補正を行うメディアサーバ、爆音上映で有名だというMeyer Soundのスピーカーと目にも耳にも上級を届ける設備にリニューアルされたようです。
何より快適なのは広いスペース
プラネタリウムの上映時間は45分程度など、決して短いものではありませんので、座りごごちは重要。今回のリニューアルでは、椅子がリニューアルされて、肘掛けもゆったり、足元はおそらく標準的な大きさの方だと足を動かしても前の席を蹴らないぐらいの広いスペースが確保されていて快適。
大阪市立科学館ミュージアムカフェの机には惑星が
1Fにあるミュージアムカフェも、全体的ではありませんが、パーツは宇宙空間を意識しているものとなっています。机には惑星が描かれています。
フードメニューは一般的な洋食ですが、宇宙カレーが名物的でしょうか。タコさんウインナーは宇宙人?なのかは定かではありません。
ジュピターの描かれたテーブルでいただく珈琲は400円です。食器は宇宙ではありませんでしたね。