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大阪中之島美術館 猫の前の期間限定カフェ 『みんなのまち大阪の肖像』など展示見学でジャイアントロボも(2022年6月情報)

2022年2月にオープンした大阪 中之島美術館ではオープン記念企画展の後、『モディリアーニ展』と『みんなのまち大阪の肖像』の企画展を行なっています。

中之島美術館のオープン時記事はこちら

中之島美術館 巨大な猫の前の期間限定カフェ

中之島美術館の前には大航海時代船や貨物を守り、船員を癒す役割のある『シップスキャット』(高さは3.5m)が見守っています。

2022年7月18日まではシップスキャットの前にモディリアーニ展をテーマとした屋外カフェも出ています。(中之島美術館 B1のカフェオープンが当初春の予定でしたが、7月オープンと延期されているため屋外に臨時のカフェ?と推察しています。)

中之島美術館 シップスキャット

モディリアーニ展の元となるイタリアをテーマとしたカフェでバスクチーズケーキやビールなども出ています。モディリアーニ展の期間に合わせて2022年7月18日までとなっています。

モディリアーニ展カフェメニュー

『みんなのまち大阪の肖像』で大阪タイムスリップ観光気分を

さて、もう一つの企画展は『みんなのまち大阪の肖像』。こちらは、美術に興味が薄くても大阪に興味があるという方にも楽しんでいただけそうな企画展です。

みんなのまち大阪の肖像 入り口

『みんなのまち大阪の肖像』は2期制

みんなのまち大阪の肖像の企画展は以下の2期に分けて実施されます。

1期:開催中〜2022年7月3日    明治・大正・昭和戦前がテーマ

2期:2022年8月6日〜同年10月2日 昭和戦後・平成・令和がテーマ

入場料は1期は大人1200円ですが、2期とのセット券が2,000円で販売されています。

1期:明治・大正・昭和戦前の企画展

1期の企画展に入ってきました。館内は基本的には撮影禁止ですが、いくつかピックアップして写真撮影可能なものもありますので、テーマコーナー名と合わせてご紹介します。

大阪時空散歩『ほな。いきまひょ。』

それでは行きましょう!と誘いをかけるテーマのコーナー。

1900年代前半の大阪をテーマとした絵画やポスターコレクションなどが展示されています。中之島美術館オープン記念の企画展で代表作となっていた『郵便配達員』を描いた佐伯祐三さんの肥後橋風景などもあります。

数々の風景画をみて改めて『大阪は水のまち』だったんだなあという印象を受けます。川や船などをテーマとした作品が多くありました。

一つ目に撮影画許可されていた作品がこちら。

小出楢重さん作『街景』

この作品が描かれた1925年は大阪が人口日本一となったころ。

この作品の描いているモデル地区は堂島。中之島美術館の付近を表した絵画です。この頃の古き良きビル達が後年の『レトロ建築巡り』につながっているのだと思わせる素敵な風景です。

小出楢重さん作『街景』

胎動するランドスケープ『のっけのふうけい。』

のっけとは『最初』のこと。明治維新を経て近代化に進む最初の風景の展示です。

このコーナーの見どころは初期の『鉄道』。作者不詳の作品が多いのですが、鉄道ポスターのようなものが多く『高速地下鉄開通』や『市営地下鉄梅田難波間開通』など、大阪中心部の鉄道が発展していった様子が見てとれる作品が多くあります。

また、電気の発展についても描かれており、大阪市立電気科学館や、街の電気屋さんを描いたポスターも展示されています。そのポスターが撮影可能でした。

明るいお店はいつも繁盛!と、白熱球からはじまった電気は今やLEDで節電の時代。このポスターができたのは1930年〜40年頃。電気の歴史は短いながら急速な発展ですね。

電気関連ポスター

パブリックという力場『ほこえるまちなか。』

鉄道が発展して人々が動くようになると、発展してきたのはデパート。モダンな服装をした女性達が百貨店を訪れるようになった様子の絵画が印象的なコーナーです。

目立つのは そごうエレベータの扉。螺鈿装飾のされた美しいエレベータの扉などをみていると、百貨店に来るだけで非日常気分が味わえてウキウキする人々を容易に思い描くことができます。

ここに『高岡徳太郎』さんの『巴里』という風景画が飾られているのですが、この高岡徳太郎さんは『高島屋さん』のバラの包装紙をデザインされた方だそう。美しい風景画を眺めて、本当に長い期間、多くの人の心を高揚させる包装紙は本格的な画家さんがデザインされたゆえかなど、想像を膨らませるのも楽しい展示です。(撮影できないのが残念ですが、行ける方は是非中之島美術館で見てください)

前田藤四郎さん作 デパート装飾

こちらで撮影画許可されていたのは、松坂屋さんの装飾部で意匠などを手掛けられていた前田藤四郎さんの『デパート装飾』という1930年代の作品。上品かつモダンで華やかな百貨店風景です。現代に生まれて、庶民でも気軽に百貨店に行ける時代になって良かった!とありがたみを感じます。

デパート装飾

大大阪観光の8mフィルム鑑賞

大大阪は誤字ではなく、人口日本一の大きな大阪の意味です。

8mmフィルムらしき昔の映像で、今で言う観光協会のご当地観光VTRのようなものが鑑賞できます。

船で大阪を訪れたり、着物やおしゃれをした服装で当時は珍しかったでしょう『地下鉄』に乗ったり、ショーをみたりする様子が流れています。いつの時代も旅は素敵。モノクロ映像で当時の人になった気分で旅を味わえます。

商都のモダニズム 『せんどうつやかな。』

せんど、とは『何度も』や『大いに』の意味。うつやかなは『美しい』という意味です。

大阪の製薬会社や新聞社とともに発展してきた美術や芸術写真が並んでいます。堂島の地に本社のあるサントリーさんのポスターコレクションでは『赤玉ポートワイン』などのレトロさが良いものも。

赤松 麟作(りんさく)さん作 デンドロビウム

撮影できたのは赤松麟作さんのデンドロビウムという作品。デンドロビウムは多年草の一種となります。描かれたのは、大正末期から昭和初期。素人な私でも綺麗な絵だなあとじっくり鑑賞したくなる絵です。

この方は生まれは岡山ですが、大阪の朝日新聞に挿絵画家として入社されたとか。その後、大阪の心斎橋の地で赤松洋画研究所を開き、その門下生には、『ほないきまひょ』の章で述べている佐伯祐三さんがいらっしゃったという繋がりもあります。

赤松麟作さん デンドロビウム

たなびく戦雲 『ころこぶ、あとさき。』

ここまで栄華を誇る大阪をご紹介して来ましたが、最後のコーナーは戦争に向けて、悲しい方向に誘導されるポスター『勝つための貯蓄』のようなテーマのものなどが展示されています。

この後の第2期で再び明るい大阪を見ることができますように、と早く次が見たくなる展示です。

モディリアーニ展・みんなのまち大阪の肖像いずれか片側の見学でも巨大ロボの見学可能

シップスキャットに興味ある人なら、中之島美術館のもう一つの名物で、同じ作者 ヤノベケンジさんの巨大ロボ作品『ジャイアント・トらやん』も見たいはず。

ただ、シップスキャットは誰でも見ることができる場所にありますが、巨大ロボ『ジャイアント・トらやん』は有料エリアに入らないと見ることができません。(5Fにあるのですが、1Fのエスカレータ前でチケットチェックがありました)。

ただ、モディリアーニ展(6Fで開催)でもみんなのまち大阪の肖像(5Fで開催)のいずれでも5Fのロボ付近に行けますので行き帰りに是非近づいて大きさも感じつつ楽しみましょう。

ジャイアント・トらやん

2期の頃にはカフェやレストランも加えて、ついにフルオープンの中之島美術館が楽しめることと思います。大阪の地で大阪を楽しめる展示を是非お楽しみに。

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