日光東照宮 将軍着座の間特別祈祷ツアー参加記 ツアー申し込み方法と案内付き見学内容(2022年8月情報)

関西からはなかなかいけない場所にある日光東照宮。せっかく行くなら、ゆったりした時間を持ちたいと調べていたところ、日光東照宮内の非公開エリアに入れる将軍着座の間ツアーというものがあることを発見。

将軍着座の間特別祈祷ツアー申し込み方法

JTBのツアー申し込みのオプションか、宿として日光千姫物語には将軍着座の間ツアー込の宿泊プランがあることが判明しました。

日光千姫物語将軍着座の間祈祷ツアー(楽天トラベル)

ただ、今回は交通手段も宿も半年以上前から手配済み(私に取って日光行きは、海外旅行並みに重要視している旅行)。そのため、なんとか将軍着座の間ツアーのみで申し込む方法はないかと調べていたところ。HP等の予約はないものの、電話で予約+現地(日光千姫物語内)で事前手続き+日光東照宮集合場所に直接集合の手順で予約できるということがわかりました。

電話予約先:日光お出かけサロン

電話予約後、参加日の前日夕方5時ごろまでか、参加当日の早朝に日光千姫物語内の日光お出かけサロンで事前手続きをします。費用は3200円/人です。

日光千姫物語

なお、お土産品として逆柱ストラップを千姫物語申込時にいただけました。

逆ストラップ

日光東照宮将軍着座の間 特別祈祷ツアー

集合場所は東照宮美術館横の社務所。拝観券の購入は不要です。(外集合、外解散のため前後にじっくり見たい場合は拝観券別途購入必要)

社務所では自販機とお手洗いがありますので、早めに着いて準備すると後が快適ですね。

社務所

社務所前で宮司様の説明後案内付きで日光東照宮見学を

社務所前では宮司さんから本日の全体説明があります。その後は巫女さんに引き継いで、いよいよ日光東照宮案内を。

日本最大の石鳥居

石鳥居の高さはなんと9.2メートル。石の鳥居では日本最大です。鳥居には継ぎ目があるため、いくつかの石を組み合わせて組み上げられています。

石鳥居

さて、この頭上にある徳川家康公の死後の御名前「東照大権現」の扁額(へんがく)はなんと畳1畳分もの大きさ。その比率でいうと石鳥居の大きさがわかります。

五重塔

五重塔

五重塔の周りには十二支の動物がぐるりと。

正面にあたる東は、虎とうさぎ、龍で家康公の寅年、秀忠公の卯年、家光公の辰年と並んでいます。

五重塔特別拝観(別途記事作成予定)を見るには別途300円です。

五重塔干支

上神庫・中神庫・下神庫(下神庫は保全中)

日光東照宮入ってすぐの神庫は 大切なものをしまって置くところ。

上神庫と中神庫

その神上庫上部の彫刻の動物はさて、なんでしょう?と聞かれます。「象にも見えますが…..。」と答えると正解!2頭とも象。でも、しっぽが3つあったりと象そのものに見えないのは、実物を見たことなく、人から伝え聞いた象を表現したものだったからだそうです。

上神庫の彫刻

御神馬厩舎と三猿

神庫の前には神馬のいらっしゃるところ(今はいませんでしたが。

御神馬の厩舎

神馬厩舎に猿の彫刻があるのは、猿が馬を守るとされていたからです。その猿の彫刻のうち、最も有名なのは、見ざる言わざる聞かざるの三猿でしょう。

実は三猿以外にも沢山の猿の彫刻が。こちらについても別記事にて詳述予定です。

見ざる聞かざる言わざる

猿関係のお守りはここでしか授与されませんが、購入時間もツアー中取っていただけます。

猿のお守り

実は重石の飛び越えの獅子蔵

陽明門の前に飛び越えの獅子の像がありますが、実はこの像、ただの飾りではなく、石柵の重石です。石柵と一体で造られています。(この写真の切れている右側の地面にずっとおじさんが座っていて石と一体の写真は取れませんでしたが…..)。

獅子の像

陽明門

荘厳な美しさを誇る陽明門。この門はひぐらしの門とも言われますが、その名前の由来は、彫刻が沢山ありすぎて、全部を詳細に見ていると日が暮れてしまうほどだからだといいます。

陽明門

上段の白い部分は龍、下段は獅子です。

獅子の口は阿吽だけではなく様々な表情のものがるのがポイントです。

獅子と子どもの遊び彫刻

なお陽明門の獅子の上の層、子どもの遊びの彫刻が沢山ありますが、この上の写真の右端の子どもだけは、青い本を広げて勉強しています。遊んでいる中でも勉学も忘れずという意味合いでしょう。

この陽明門をくぐる際は、上を見て天井画も見学するのを忘れずに。

陽明門 天井

逆柱

さて、日光千姫物語で受領したストラップのモチーフである逆柱(さかさばしら)はこの陽明門の柱です。陽明門にある8つの柱のうち、1本。模様が反対になっています。

これは、完成してしまったものは衰退するという考えのもと、いつまでも『完成しないように』と会えて逆さになっています。

逆柱
左側が逆柱

逆柱の紋様

神輿舎(しんよしゃ)

この神輿舎には3つの神輿があって、中央が徳川家康公の右側が豊臣秀吉公、左側が源頼朝公の神輿です。春のお祭りでは三神輿が、秋は家康公の神輿のみがこの神輿舎を出ます。

この神輿舎の天井画には天女が描かれていて、3つの神輿が外に出て空になった時には天女の囁きが聞こえると言われています。

神輿舎

天井 天女の画

なお、この神輿舎正面上の彫刻は虎。家康公の生まれ年が寅年であるため、日光東照宮の重要な建物にはよく虎の彫刻が用いられています。

虎の彫刻

唐門

唐門の両端に描かれているのは右側上り龍、左側が下り竜龍です。

上り龍は人間のお祈りを神様に届け、下り龍は神様からに助言を人間に届ける役割があります。

唐門

なお、この唐門のすごいところは正面上部の白い人の沢山描かれている層。なんと一枚板で彫られています。この彫刻の左端に太鼓が彫られています。その太鼓は、叩くといつでも政治に対する意見が言えるというものです。右側に書かれた木の板は政治の意見を声に出せない人も木の板に意見を書き込めるというもの。政治を大切に思う教えがあります。

眠り猫

徳川家康公の墓所は207段の階段の上にありますが、その階段を上る門に描かれた彫刻は眠り猫です。この眠り猫は、墓所にネズミ1匹通さないという門番の役割で彫られています。

が、その裏側には雀の像

猫が眠っているので雀も安泰という彫刻があります。

裏は見学されている方少ないため見落としのないよう。

眠り猫

雀の像

将軍着座の間特別祈祷と拝殿最前列での参拝

日光東照宮のお盆期間はカレンダー上平日とあっても、ものすごく沢山の方が、拝殿に入るために並ばれています。

が、将軍着座の間は混雑知らず。巫女さんの案内で幾重もの長い行列の横を抜けて拝殿内で、一般の方の入れない着座の間に案内されます。(拝殿内は撮影不可のため写真はありません)

将軍着座の間は大名たちがお参りしたお部屋の横に将軍専用の控えの間として用意されたお部屋。

かつては、将軍はまずこのお部屋に入り、装束を整えた後、控える大名たちのお部屋の前の副将軍以上がお参りをする最前列のお部屋に進み出てお参りをしたそうです。

当時お参りをする場所は身分により完全に別れていて、最前列のお部屋は将軍と副将軍が、次の畳の間では旗本以上が、その後ろの板の場所は御家人となっていて。一般の人は唐門より外の拝殿外までしか入場が許されませんでした。

大名のお部屋も最前列から順に畳一列ごと、かつ中央に近い順に序列が決まっていて、最前列は100万石以上。その後ろが90万石、さらに一畳下がると80万石と、畳一列前に進むには10万石が必要と、言われていました。

折り上げ天井に描かれた御紋は徳川家葵の御紋。

神主さんが来られてツアー参加者(この日は4名)のためだけに祈祷をして下さいます。

太鼓から始まり、祝詞、玉串奉納と特別祈祷は続きます。

ツアー参加者の代表として玉串奉納をする役割に選ばれると、葵の御紋の真下、かつては将軍しか座れなかった場所に座って奉納を行うことができますので。代表者譲り合いになった時などは是非手を上げて下さい。

そして、特別祈祷が終わった後、あのずらりと並んだ行列の方が入る先、大名たちがお参りをした畳の部屋に入ります。

この大名が参拝したお部屋は入れ替え制で、一旦前のグループが出た後次のグループが入るのですが、100万石以上の大名の座った座席に座れるかは通常並んだ行列の区切りの運次第。

ところが、将軍着座の間ツアーに参加すると、特別祈祷後、大名のお部屋に入るグループの入れ替えタイミングの一瞬空室になったタイミング、優先で最前列に座るように案内されます。

混雑時期はこのVIP待遇のありがたみをしみじみ感じますね。

その大名のお部屋で解説を聞いた後は、この間でしか求められない白檀の香木のお守りを授与(500円有料)していただくこともできます。

白檀のお守りは2年、3年と香りが消えるまで長い効果を持つお守りです。というのも、日光は参拝に不便(関西人としては心から同意)な場所にあるため、一度来たら長く来れないという配慮もあって1年ではなくもっと長い効果を持つお守りとして授与されているとのことでした。

拝殿

関係者外立ち入り禁止の通路を通って社務所へ

拝殿参拝の後は、関係者外立ち入り禁止の場所を通り混雑を避けて社務所へ。

来た道を戻る一般の方とルートが異なるため、写真撮り忘れには対応できないとはじめに説明して下さいます。

各場所写真を撮るチャンスは巫女さん案内時の一回のみですので、ご注意を。

ゆっくり写真を撮りたい方は別にもう一度拝観料1300円で入る必要があります。(私は希少な日光訪問の機会ですのでツアー参加前に事前撮影もしました。9時開門、10時からツアーですので、事前見学も悠々でき、朝一は駐車場に車入れられない方が続出、道路大混雑で堰き止められているため、意外と中に早くから入れる人は少ないです。

駐車場は予約しておくか、9時より30分程度前など早めに行きましょう。

社務所で直会(なおらい)を

さて、ツアーの最後は直会。これは神様の元から現世に帰る儀式で少しのお食事とお神酒をいただきます。

直会をいただく社務所内のホール

このお札と葵の紋入りグラス御神酒をいただいた杯と福箸はいただいて帰れます。

直会

また、参加者限定で購入可能なお土産としては特別に祈祷された上用饅頭(6庫1000円)があり、また別に菓子葵の光(750円)も購入可能です。

上用饅頭は日持ちが半月ほどですので、自宅用に購入しましたが1箱でもずっしりとしていますので、車以外で来ている方で数を購入される方は重さを確かめてからの方が良いかと。(葵の光の方は軽かったです)。

購入可能なお菓子

上菓子に添えられる紙袋

ピーク時の駐車場

日光東照宮にピーク時に参拝する場合は駐車場予約が便利。私は事前に東照宮に最も近いゆば遊膳の駐車場をタイムズで予約して行きました。普段は400円ですが、お盆期間は1,000円!でもピクリとも動かない駐車場待ち列を待つぐらいなら保険としても安いものです。

1日制ですので何度でも同じ場所に止められるのも良いですね。予約すると駐車場内の指定番号が発行されますので、現地での手続きは不要です。

事前に揉めないように予約表を印刷して車のフロントガラス前に置いていくようになっていますので、お忘れなく。


飲食店駐車場が予約専用になっています

なお、バス・タクシーで日光東照宮のツアーに向かう場合も要注意。参加者で遅れて来られた方はタクシーで向かっても全く渋滞で動かず歩いて来たとのこと。

日光東照宮付近の駐車場をタイムズのBで予約

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