日光東照宮の五重塔特別拝観
日光東照宮では現在、五重塔の特別拝観を実施しています。
五重塔は日光東照宮の拝観の手前にあって、外観だけですと無料で見ることができます。

正面に見えるのは五重塔の東側。五重塔の1層目には、ぐるりと一周十二支が描かれていますが、正面東側はなんとも贅沢。
徳川家康公の生まれ年、虎。秀忠公の卯年、家光公の辰年の全てが正面に並んでいます。
特別拝観とはこの五重塔正面からではなく、ぐるりと一周下から見て回ることができる拝観のこと。
まず、南面・西面・北面の全十二支を全て鑑賞することができるのが特徴です。
拝観料は300円。特別拝観料をお納めするとオリジナルのクリアファイルがいただけます。
五重塔と東京スカイツリーとのゆかりとは
クリアファイルを見て、東京スカイツリーが隣に並んでいる写真は何?と思われる方もいるかもしれません。
高さ
クリアファイル上では似た高さに描かれている東京スカイツリーと五重塔ですが、もちろん日光東照宮の五重塔が東京スカイツリーの高さ視線が届かないほど一層が10mの高さがあるわけでもありません。(木造ですからね…..)。
ただ、この五重塔の付近の標高。ほぼスカイツリーと同じ高さです。
そういう意味では高さとしてもゆかりがあるということになります。(巫女さんは偶然ですがとおっしゃっていましたが)。
東京スカイツリーに採用されたある工法は五重塔から
高さ(標高)が類似は偶然と言われているのですが、もう一つのゆかりが。
それは、特別拝観で裏に回らないと見ることができない五重塔の工法が、東京スカイツリーにも取り入れられているから。
特別拝観では裏側(西側)の扉が開け放たれていて中の柱を見ることができます。(撮影は禁止です)。
中は撮影できないため外側の説明書を撮影していますが、拝見できる柱は重心柱。この柱注に浮いていて、建物上部で建物と柱の間が固定されているという構造なのです。
北側からは建物の下を覗き込むことができるため、見てみると。
本当に浮いています。
この浮いた柱の目的は『免震構造』にするため。高層ビルや高層マンションなどでも取り入れられている『耐震』では守りきれない高い建築物を、ある程度、揺らして揺れを逃し、地震から守る構造ですね。現代だと柱の下に大きなゴムなどが取り付けられていて揺れるようになっていますね。
東京スカイツリーでも高い建物を地震から守るため耐震構造ではなく、免震構造となっています。
その構造のもとになっているのが日光東照宮の五重塔。地震の多い日本、昔の職人さんの活躍によって長く建物が守られているようです。
日光東照宮訪問記(将軍着座の間特別祈祷ツアー)は三部立てです。
日光東照宮訪問記は本記事を入れて三部立てとなっておりますので、全記事ご覧いただければ幸いです。