2022年2月雨ふる冬に訪問した神戸王子動物園では、内部公開していませんでしたが、4月・5月は水曜日以外は公開されている情報を思い出して訪問しました。
神戸王子動物園の基本情報は過去旅行記を
神戸王子動物園については、2022年の2月旅行記でも掲載していますので、場所などについてはそちらをご参照ください。
神戸王子動物園内 旧ハンター住宅とは?
神戸には異人館街や旧居留地と言われる元外国人住宅を公開していたり、瀟洒な洋風建築を活用したカフェやレストランなどがありますが、旧ハンター住宅もその一つです。(元は北野にありましたが、移築されました。)
旧ハンター住宅とは、現在の日立造船を創設された商会のE・H・ハンターさんが元々所有していた住宅で、1800年代後半の富裕層の生活の様子を見ることができるようになっています。
ハンター住宅公開日
ハンター住宅の外観は動物園が空いている時はいつでも見ることができますが、内部公開については月により公開日が決まっています。夏季休暇全盛の8月とおそらく最も来訪者が少ない2月が非公開ですので、一般基準がよくわからないため、訪問しようと思った際に確認が必要です。
(水曜日以外内部公開)
4月、5月、10月
(土・日・祝日のみ内部公開)
6月、7月、9月、11月、12月、3月
※春休み期間のみ平日も公開
(内部公開なし)
8月、1月、2月
旧ハンター住宅内部公開は10人ずつの入場制限中(2022年4月)
2022年4月の段階では、館内見学は入場制限がされていて、玄関前の屋外で、入館列に並ぶ必要があります。動物園入場料以外の入館料がかかりませんので『これ何?』といった声も聞こえてくるため、とりあえず並んでみたという方も多くいる模様。ですが、何時間も並ぶ列ではなくて週末ですが、待って10分程度というぐらいの列でした。
旧ハンター住宅 1F
館内は一方通行で見学ルートが定められています。建物左端の玄関から入り、右端の『食堂』まで移動できる廊下から見学です。
部屋の入り口にあるブロークンペディメント
廊下から食堂に向かうときに注目すべきは入り口前に設置された『ブロークンペディメント』(額縁のようなもの)です。ペディメントとは古代ローマ神殿に由来する斜めのラインと水平ラインをもつ三角形の建築デザインのこと。ブロークンペディメントとは、その一部(主には上部)に切掛けがあるものを指します。
1F 食堂
食堂には、マントルピースが置かれ、その横にはピアノ。ほのぼのした富裕層の日常生活を感じる場所です。
1Fベランダ部分
食堂の奥の扉から、外に面するベランダに出ることができます。(ベランダはそのまま正面のベランダに続いています)。
旧ハンター住宅のベランダは元々開放されていたようですが、日本の風土に合わせて窓がはめ込まれたとのこと。窓がはめ込まれたことで優美さがアップしているように見えます。正面ベランダを中から見るとこのような感じ。
ここに立つだけで奥様お嬢様気分が味わえる空間です。
ベランダの方角から食堂の隣に位置する応接間に入り見学できます。
マントルピースの上には重要文化財の指定書が公開されていました。
木造の269.8平方メートルの大きな邸宅、2階建の一部が3階とありますが、3階建て部分は建物の向かって左玄関方向の上部にありますが、非公開でした。
また、ハンター家とラトビアとの関係の中で、阪神淡路大震災のあと子どもたちを励ますためにラトビアのリガ動物園から象を贈られたという心温まるお話の説明書もありました。ハンター家の次男のハンスさんの日本名が『範多範三郎』さんだというのも興味深いお話も。模範的な部分が多い!というイメージの日本名に見えます。
あと、こちらにもピアノ。音楽にゆかりの深いご一家だったのでしょうか。
旧ハンター住宅2F
階段踊り場のステンドグラス
応接室を抜けると階段。その踊り場にはイギリスから取り寄せられたというステンドグラスが飾られています。(ステンドグラスは日の光が強すぎる時は2階に上がり切ってから見下ろした方が綺麗に撮影ができます。)
元寝室
2Fに上がってはじめのお部屋は元寝室ですが、ダイニングが置かれていました。
元居間
元居間は広々としていてマントルピースの前で語り合えるような配置のソファが置かれています。1Fの重厚感のあるカーテンより2Fのカーテンの方が家庭内の空間という感じがします。
ベランダ部分
2Fも居間の奥、建物のサイド部分からベランダ部分に出て正面に回ることができるようになっています。
王子動物園の桜の季節は終わりかけでしたがまだまだ外は桜色です。k
このガラス近くでよく見ると歪みのようなものが見てとれます。当時のガラスそのままなのかもしれません(説明は見つけられませんでしたので不確か)。
元寝室・元主寝室
2Fには元寝室が3部屋並んでいますが、寝室らしいインテリア配置のお部屋はありませんでした。こちらのお部屋は1番玄関に近い側。こちらもリビング家具が置かれています。
元主寝室と思われる広めのお部屋は収納家具とマントルピースのみの空間でした。奥のキャンバスに立てかけられているのは、神戸異人館の案内でした。
マントルピース
マントルピースの位置ですが、1F食堂と2F居間のマントルピースはフロア違いの同じ場所にあり、1Fの応接と書斎、2F寝室と主寝室のマントルピースは壁を挟んで背中合わせの位置、そして1F・2Fの設置位置が同じところにあります。
マンションやホテルで部屋が違っても水回りを集約させて効率を上げるような考え方がマントルピースにもあるのかなと思います。
王子動物園パンダ舎は体調により公開中止中
旧ハンター住宅は王子動物園の中にあるため、そのまま動物園見学もできます。
2022年4月、パンダ舎はパンダの体調の様子見により残念ながら公開中止中ですが、他の動物たちは楽しめます。
王子動物園の様子(春)
以下に王子動物園の春の晴れた日の和みの様子を抜粋してご紹介します。
フラミンゴの首の形がハート型に見えるのをずーっと待っている様子のカメラマンの方がいましたが、若干ハート程度でした。(写真左下)
アシカの池も春の明るい日差しの中で綺麗な色合いです。
映画『SING2』のヤマアラシ アッシュの役が素敵だった影響か、ヤマアラシ前が大人気となっています。
春麗で猛獣たちも平和な様子です。
最後はアライグマ。いつみても可愛らしい姿です。