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奈良 上田酒造の創業400年の酒蔵見学・塩麹作り体験 試飲もお土産も日本酒三昧 甘党女性の酒蔵巡り (2022年5月情報 生駒線沿線)

酒蔵巡りは兵庫県では『灘五郷』、京都では『伏見』に行ってみましたが、今回はじゃらん遊び体験で発見した奈良県生駒沿線の『上田酒造』です

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上田酒造酒蔵の場所は?

大阪市営地下鉄中央線を大阪中心部本町から東方向に向かい奈良県の生駒駅に。そこから生駒・王子間を走るワンマン電車近鉄生駒線に乗り換えて二駅。『一分』駅から徒歩3分の場所に上田酒造の酒蔵はありました。

近鉄生駒駅は近鉄百貨店が駅前にあるかなり都市部らしい雰囲気ですが、生駒線で二駅移動するだけで景色は一気に長閑な雰囲気に変わり、近いのに旅気分が味わえます。

次の電車まで下手すると20分待ちという感じで、のんびりと電車を待つ光景が絵になります。

一分駅

住宅地の中を入っていきますが、最後の曲がり角前には大きな看板があるため道を行きすぎずにすみます。

上田酒造 看板

奈良 上田酒造の酒蔵見学・塩麹作り体験

酒蔵見学とあわせて塩麹作りの上田酒造さんの体験コースをご紹介します。

上田酒造門

甘酒は夏の季語

杉玉の飾られた門をくぐり、案内されたお部屋に入ると、まずは甘酒が振る舞われました。

後のご説明を受けたのは、甘酒は夏の季語だということ。体と暖めるために熱々のものを飲むという印象の甘酒ですが、実は夏の滋養を補給するためのものだからだと。

その意味を聞いてすとんと落ちたのは、熱い最中ほんの少しですが歩いた後に、甘酒が染み入るように感じたことでその滋養効果を実感したからでしょう。

甘味を加えていないのに、程よい甘味、絶品の甘酒は、来て早々お土産購入決定です。

お土産でも購入した甘酒

塩麹作り

酒蔵さんですので、塩麹に利用するお米は酒米。清酒用に精米されたお米を利用されています。

塩麹作り体験 準備

その精米された酒米を洗って蒸して、放冷させた後、枯らしという工程を経て作られます。

塩麹作り体験では、この麹を戻して保存のための塩を加える工程体験します。

乾燥している麹

乾燥している麹にお湯(60度から70度ぐらい)を入れて、ひたひたに。

麹にお湯を入れた状態

ここで30分から1時間、時間をおく工程があります。(この時間帯に後述する酒蔵見学と試飲タイムを設けて下さっています。)

1時間後に塩を入れて保存ができるように。

塩麹翌日の状態

冷蔵庫保存で1週間ぐらい日持ちします。おすすめは、冷凍庫保存とのこと。塩麹は冷凍保存してもスプーンで掬えるぐらいしか凍らず、冷凍保存でも利用の都度スプーンで使う分だけ取り出せると教えていただけました。

作った塩麹は、帰ってすぐに冷蔵庫には入れず常温でおくことさらに1日。朝と夜の2回瓶ごと振るという手間をかけます。

活きた酵母の変化を帰ってからも楽しめます。

塩麹の使い方

できた塩麹は、豚ロースにつけたり、きゅうりをつけたりするほか、オリーブオイル・りんご酢・オレンジジュース・薄口醤油を加えてドレッシングも作れます。

塩麹の効果・効能

塩麹の効果効能はたくさん。ビタミンB2効果で疲労回復、乳酸菌菌による便秘解消、アミノ酸効果のストレス解消のほか、活性酸素を除去してくれて美容にも効果があるとか。

手作り塩麹。効果も期待できそうです。

酒蔵見学

お水は伏見に似た軟水

酒蔵造りでは、まずお水をいただくところから。

こちらで使われているお水は地下60mから汲み出した伏水。地下15m程度から出るお水と60mから出てくるお水は成分が異なり、15mの方は鉄分が多くお酒には向かないため、器具洗浄等の工業用水に。お酒には、60m掘り下げたところの軟水を利用されています。

お水の硬度等は京都の伏見のお水に近いものとなっています。

参考:伏見の酒蔵巡り記事

灘五郷を巡っているとキリッとした灘の男酒、硬水の宮水がお酒の基本!だという印象が強くなりますが、京都や奈良ではやわらかい味が推しのようです。同じ関西でも全く異なることに驚きです。

こちら見せていただけるのは11月から2月頃には稼働している現代の酒蔵。今でも大釜は下から火を入れてぐつぐつ。冬にはお米の香りが漂うのだと思います。

大釜

夏場で休憩中の仕込みを行う樽。手前の小さい樽は麹を入れて酒母を作る樽。その酒母とお水お米を仕込む樽は大きなホーロー製の樽。

仕込み樽の上の天井の一部が空洞となっているのは、ポンプの組み上げ技術のない昔から酒造りを行っていた証。

汲み上げ技術ができるまでは、酒母を仕込み樽より上の場所で作って、天井の空いている部分から下に流し込むという手法を取られていたそうです。

仕込み樽

初夏の今は、ほのかな香りが漂っているのみですが、日本酒造りのシーズン中はこの場所一帯に仕込みの甘い良い香りが漂うそうです。是非、香りを嗅ぎに来たいです!

ホーロー製を使う理由

日本酒の仕込みもワインの醸造過程でも使われている入れ物はホーロー製ですが、その理由を教えていただけました。

それは、アルミ製だと鉄分の影響を受けてしまうため。日本酒は本当に繊細な世界なのですね。ちなみにこのホーローの樽作られているのは重工業メーカーろのことです。造船等で培われた技術が日本酒造りにも活かされているのですね。

貯蔵樽に書かれた数字は?

貯蔵樽のコーナーでは、数字に関するトピックス。

大きなホーローの緑背景に白い数字。酒蔵巡りをするとよく見かけるようになる光景ですが、実はこの数字を書いているのは杜氏さんでも蔵元さんでもなく、なんと税務署職員‼︎だそうです。

この樽1本分売れたら、という酒税の皮算用の数字だとは。でも酒税を沢山納められるほど日本酒が発展するのはとても良いこと!ということにしておきましょう……。

貯蔵樽

試飲もお土産も日本酒三昧

試飲の時間となって、驚いたのはその種類の多さ。

試飲

右の瓶から順番に試飲させていただけました。

代表は生駒宝山純米大吟醸

一杯目は上田酒造を代表する純米大吟醸『生駒宝山(いこまほうざん)』。お米は酒米を代表する山田錦です。アルコール度数は16度、スッキリとしていながらも芳醇な香りと甘味を持つお酒です。

試飲ラインナップ

イセヒカリや山乃かみ酵母

試飲は個性の出るお酒を中心にということで、2杯目は純米吟醸ですがイセヒカリという、お米を使ったもの。イセヒカリはお伊勢さんのお米が倒れた時に一株もらったお米を元に奈良の特定農家さんで育てた希少なお米です。

3杯目は酵母に特徴が。お酒の神様といえば、大神神社(おおみわじんじゃ)ですが、その神域ササユリの花から酵母の分離を試み、奈良県独自の酵母となった山乃かみ酵母を使った純米酒です。

またお酒のラベルにある女辺に七が三つの『きちょう』のきの字は女辺に喜ぶという文字の嬉のこと。嬉しく長いとは縁起の良さそうな良い名前ですね。

イセヒカリ使用ラベルと山乃かみ酵母のラベル

菩提酛造り

4杯目のお酒は、菩提酛造りのお酒。600年前、室町時代に奈良の菩提山正暦寺でつくり出された製造法で造られたお酒です。600年前のお酒はきっとこうだったんじゃないかと、文化を継承させる意味合いも持つお酒です。

酸味と甘味のある味わいのものでした。

日本酒には賞味期限がない

5、6杯目は古酒。3年樽熟成のものと5年瓶熟成のもの。熟成させることでまろやかな味わいが出てきます。

日本酒には賞味期限というものはなく、冷蔵庫に入れるとほとんど発酵も進みません。家庭ではそれなりの温度変化もあってなかなか長期保存は難しいものですが、上手に熟成させれば古酒にもなりうるとのこと。

菩提酛造りのものと古酒のラベル

醸造用アルコール入りのお酒は甘いが度数が強い

最後の3つは甘めのお酒。醸造用アルコール入りのものとにごり原酒になります。醸造用アルコールの入った醸造酒は甘く女性に好まれるようですが、実は大吟醸よりもアルコール度数は高く17度。にごり原酒は濃厚なお米の甘味と旨味を味わえるものですが、度数は20度もあり酔いには注意が必要な品。

無濾過原酒 新酒 にごり原酒

試飲でいただいたお酒は甘酒まで入れるとなんと10種類。

様々な味わいを経てやっぱり1番と思ったお酒は、純米大吟醸 生駒宝山。

お土産

生駒宝山は180mlの小瓶のデザインがなんとも素敵なお土産品(737円)が売られていますので、お家でのお楽しみのためにお土産に2本、そして甘酒もと購入ました。

生駒宝山180ml

と、これたけでも1650円/人にしては大満足と思っていましたが、なんと更に実は塩麹作り体験には、塩麹以外にもお土産がついていて。

金箔入り瓢箪ボトルの純米酒300ml。ひょうたんからいこま(902円相当)を一人一本いただけてしまいました。

塩麹とひょうたんからいこま

『ひょうたんからいこま』は生駒市のお土産創作コンテスト準グランプリの名品のようでラベルには生駒の名前の由来も載っており興味深いです。

生駒の名前の由来

※訪問は2022年5月でしたが、2022年6月より日本酒の価格改訂があるようです。表記の金額と6月からの価格が変わる可能性がありますが、参考のために訪問時の各価格を記載させていただきました。

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