ウェスティン都ホテル京都では昨年のお正月も館内ツアーに参加したのですが、佳水園の客室が見ることができなかったため再度参加してみました。
ウェスティン都ホテル京都の歴史は茶店から
ウェスティン都ホテル京都は130年の歴史を持つホテル 元々は明治維新で都が東京にうつってしまい京都が衰退してしまわないように琵琶湖疏水を整備してその横に茶店を作ったものが前身。
その後、小規模なホテルから発展されたそう。立派な宴会場『葵殿』は創業当時食堂だったとのことでした。
建築家村野藤吾さんの最初の作品である建造物はウェスティン都ホテル京都
ウェスティン都ホテル京都の昭和11年頃模型を見ると当時はプールもあったよう。
この模型の見どころは中央の建造物の3段屋根。日本を代表する建築家のお一人である村野藤吾さんのはじめての建築作品がこの三段屋根の建物だそうです。
ウェスティン都ホテル京都を訪れたVIPの方々
ウェスティン都ホテル京都の2階には開放されているギャラリーとカフェ前のフォトギャラリーがあり、数々のVIPがこちらを訪れた様子がわかります。
古くは満州の皇帝陛下がご利用された茶碗やエリザベス女王の行幸の際近鉄電車での給仕をウェスティン都ホテル京都の方が行われた際のメニューなどを見ることができます。
ウェスティン都ホテル京都の名前を国際的に広められたコンノート殿下の写真も飾られています。コンノート殿下がこちらに泊まられて、サービスの良さを帰国後広められたことで国際的に認められた歴史を持つウェスティン都ホテル京都。今も変わらぬサービスの良さが素晴らしいホテルです。
国賓級のお客様に並び、将棋の加藤一二三さんと大山名人の対局盤なども展示されています。加藤一二三さんをNo.2と意識して大山名人が対局に勝った時の手がそのままの形で置かれています。
また、京都の日本画の大家 堂本 印象さんの杉の襖絵も展示されています。希少な杉の襖絵は全部で16枚ありましたが、戦争などで消失。今はこの都ギャラリーの2枚とクラブラウンジにあるもの合計6枚のみだとか。
エリザベス女王 行幸の際のメニュー
(近鉄電車内給仕がウェスティン都ホテル京都)
コンノート殿下写真
3階展示絵画は文化勲章受賞者のものばかり
3階のフレンチドミニクブシェ前のロビーでは展示絵画も拝見できました。ここに展示されている絵画は文化勲章を受賞された方のものに限られているとのことです。
川端康成さんの常宿が改装して美しく温泉付客室佳水園
佳水園は、ウェスティン都ホテル京都の中で伝統ある建物を改装して美しく温泉付き12室のお部屋とされたものですが、元のお部屋は川端康成さんが常宿とされていたそう。
このお庭の瓢箪は、岩の周りを流れる水をお酒と見立てて、瓢箪に酒を注ぐイメージの趣向もあるとのことです。
なお、佳水園ロビーに置かれている椅子とテーブルも村野藤吾さんの作品らしく、普通の椅子より低めなのはお庭を最高の角度で見えるような設計となっているとのことでした。またロビーには佳水園を常宿とされていた川端康成さんの書『雨すぎて山洗うごとし』とあります。風流ですね。
館内ツアーでは、佳水園の客室も見せていただけました。客室面積は85㎡。広いお部屋は100㎡超えのところもあって、全室温泉付。
上品な設えは流石で、テレビやスイッチなどまで障子や木箱に隠されていて和の雰囲気を損なわないようになっています。お風呂はジンバブエ産御影石、しかも床暖房付きとのことでした。
佳水園に宿泊すると一般の客室のルームサービス以外の佳水園専用の和食メニューを頼めるとのことでした。また、旅館さながらの1泊2食付きもあるそうです。
佳水園の客室のお茶は京都福寿園こだわりのもの(福寿園でブレンドをした日本茶インストラクターの教え体験を)
別途お伝えする福寿園のお茶講座で教えていただいたところ、この佳水園の客室のお茶は、福寿園の日本茶インストラクターの方が実際に佳水園のお庭を散歩して、イメージを膨らませブレンドしたお茶だとか。一般の方も3階メイフェアで60g 3400円で買い求めることもできるようです。
佳水園でのお茶
福寿園京都本店お茶講座はウェスティン都ホテル京都のコンシェルジュに申し込めましたので、是非ご体験を。
屋上庭園で大文字焼きが3箇所見える日も
数寄屋風の建物の佳水園を後にして屋上庭園へ。
屋上庭園では平安神宮の鳥居の他晴れると、大文字焼きが3箇所見えるとのこと。大文字焼きの日の宿泊は1年前から予約が入るそうです。
この日は雪の朝でとてつもない暗がりですが、お庭に雪が積もって綺麗でした。
館内ツアーはこれ以外に宴会場葵殿を見せていただけるようですが、この日は朝食会場のため入れません。と言いつつこの館内ツアーの前朝食会場として利用させていただいたので残念ではありませんでした。葵殿での朝食の様子は朝食編の旅行記をご覧下さい。
館内ツアーは週末朝9時から実施されている様子。お泊まりの際にはぜひご参加を。
葵殿回遊式庭園は小川治兵衛さんの作品(館内ツアー外で散策)
なお、7階フロアを佳水廊の庭方向に進むと道が分岐して葵殿庭園にも進めます。
ここは明治時代の庭師 小川治兵衛さんの作品で回遊式庭園となっています。7階から進んで5階までお庭を歩けます。小川治兵衛さんは【ウェスティン都ホテル京都の過ごし方⑦】でご紹介予定の平安神宮の神苑、山縣有朋の別荘 無鄰菴をつくられた著名な方。同じ作者の作品でも施主が異なれば雰囲気の違うお庭比べなんて、風雅に京都らしく過ごすのも良いですね。