京都といっても山科区の随心院では、2023年は6月末までの春爛漫の季節。艶やかなピンクの襖絵とお花が競演する『花の間』が開催されていて、撮影目的の方も多く訪れています。
また、春季限定でうっとりとするような切り絵の御朱印授与も、一旦3月に終了したものの問い合わせ多数で再開。5月下旬の訪問でも授与いただくことができました。
随心院は地下鉄『小野』駅徒歩5分
随心院ある場所は、かつて小野妹子から連なる小野一族の力の強かった地域。その流れを受けてか最寄駅は、地下鉄東西線『小野』駅にあります。
山科から醍醐に向かう途中で、烏丸御池から18分ですので、京都駅や祇園など京都観光の中心地からは少し離れた場所となります。
そのため喧騒の戻ってきた京都の観光地とは異なり、静かな観光ができる場所となっていました。

小野小町ゆかりの随心院
随心院のご本堂は2023年の5月末日まで文化財修復工事中で見られませんでしたが、真言宗善通寺の大本山です。
ご本堂以外の書院部分は拝観料500円で見学でき、文化財やお庭、小野小町とのゆかりなどのVTRが見られます。(歴史ある襖絵部分などは撮影できません。)
また、見学途中、遠目に小町堂というお堂がみえます。
随心院と小野小町のつながりとは
この随心院のある地域は、『小野郷』というかつて小野氏の栄えたところ。
小野小町は、平安初期(西暦815年頃)に生まれて、宮中の後宮で、容貌秀絶な舞姫として讃えられた方で、女流歌人としても高い評価を受けられていました。
言い伝えの一つに『深草少将百夜通い(ももよがよい)』があります。
深草少将は、小野小町から百夜連続で小野の里に通い続けてくれたら思いを遂げられると言われて、通い続けます。しかし、九十九日目に雪の中発病して亡くなってしまったという悲しいものです。
小野小町が通った日数を数えたのは、この地にある榧(かや)の実です。
また、随心院問跡には、化粧の井戸と言われる小野小町が朝と夕方顔を洗ったとされるものが残っています。
当時の公達から『千束』もの文を寄せられたといい、その文を埋めたところが文塚だと伝えられているとのことです。
花の間でSNS映えする現代アート作家の極彩色襖絵と花の協演(2023年6月末日まで)
小野小町の行きていた平安の艶やかな様子を、極彩色で表した現代アート作家だるま商店さんの作品の襖絵が2023年6月末日まで、数々の装飾とともに展示されています。(拝観料のみで入場可能な場所です)
この花の間は1年前もイベント展示されていたようですので、2023年6月のあとは2024年の春の登場となるのかもしれません。
歴史物の襖絵は書院の中に数々あっても撮影できませんが、この極彩色の艶やかな襖絵は近くでも撮影可能です。
こちら全体ももちろん美しいのですが、描かれているパーツごとに見るとまた素敵な平安絵巻を感じられます。
なお、このステキな襖絵、クリアファイルも授与されています(300円)ので思い出を持ち帰ることも可能です。
春季限定 切り絵の御朱印授与
随心院で春季限定で授与いただけるという特徴ある御朱印に、美しい切り絵となったものがあります。こちらは、当初3月で一旦授与を終えていたとありますが、4月に問い合わせが多いため復活したということです。ただ、春季限定とありますので、終了はなくなり次第ということかもしれません。
こちらの限定御朱印の奉納料は1,000円となります
書置きですが、訪問当日の日付の入った御朱印を授与いただけます。
なお、ビニル袋に入った状態でいただけますが、台紙は薄い紙です。しっかりした大きめの本など、綺麗に持ち帰りできる準備をしてから訪問されることをおすすめいたします。