日景温泉は秋田と青森の県境近くにある秘湯系でありながら最近客室リノベーションを行ってベッドで眠れる滞在ができる宿。近くには白神山地が広がる立地に趣きのある建物がありました。
関西人の私にとっては、北海道、沖縄旅行よりも遠く感じる秋田・青森。人生はじめて訪れる旅の一泊目となります。
日景温泉の予約は一休から
今回は秋田空港から青森空港までの2泊3日長い旅。県境近くの宿を半年前ぐらいから調べていたところ、いくつもの貸切温泉がある秘湯系宿を一休でみつけました。

場所は十和田湖から北西に移動した秋田の果て
日景温泉は青森空港と秋田空港を繋いで線を引くと、青森空港に近い秋田県の果てに近い県境にある場所となります。青森県と秋田県にまたがって存在する十和田湖の北西に当たる場所でもあります。
チェックイン時間にお食事と貸切風呂の予約を
チェックインは、ロビーに座って。
まずは、複雑な館内の説明。
マップを見てもなかなか位置関係の把握が難しい構造です。
夕食は、18時または19時半から選択。
朝食は、7時から8時半の間15分刻みで開始できます。
先に食事の時間を決めてからチェックインでお部屋番号が判明、その後貸切風呂の予約を決めるという順番となります。貸切風呂は部屋番号の書かれたマグネットを希望の種類のお風呂の希望時間に貼る形。
チェックイン日の夕方以降で1回、翌朝チェックアウトまでで1回の2回利用可能です。夜用マグネットと朝用マグネットも色分けされており夜2回などの予約はNGです。
1回あたり、露天風呂は45分間(洗い場なし)、内湯タイプは1時間(洗い場あり)利用可能です。
が、15時ちょうどの早めのチェックインではない場合、希望の時間にお風呂予約ができないことも。お風呂の時間に合わせて食事時間変更もしていただけました。
22時などは空いていますが、この宿はテレビがなく、21時ごろはネットもなかなか繋がりにくく。そのため、早めの就寝という人も多いのかと。
ロビーではフリードリンクとアイスのサービス
チェックインロビーは終日宿泊者専用で、フリードリンクサービスとアイスクリームサービスがあります。アイスクリームの種類が多く、心惹かれますが、このお宿は料亭経営でお食事が美味しくしかも量もたっぷりのため、アイスはお腹の余裕と相談かと。
建物は歴史ある建物を保護 (バリアフリーではない)
この旅館の創業は明治時代。廊下部分はリノベらしい雰囲気はあまりなく、ドラマの中にでも迷いこんだぐらいの歴史ある雰囲気を維持しています。
廊下の写真はボケていますが、これは撮影の腕不足です…..。雰囲気はありますが、ところどころの階段などバリアフリーではないのと、夜間は静かに歩く必要がある点は注意が必要かと。
和洋室お部屋
和洋室内和室側
お部屋は和室と洋室が廊下を経て完全に分離されているタイプの和洋室です。和室は和モダンという感じより、準和室寄りな感じです。
クーラーが窓タイプなのは昭和の建物を傷つけないためかもしれません。
床の間付近はリノベ感の出ている雰囲気です。
和洋室内洋室側
洋室は寝心地の良いベッドで、吸い込まれるように朝まで熟睡できましたが、後ろの障子に遮光性がないため、早寝早起きが必然となりそうです。
洋室にも椅子が一脚ありますが、お部屋の照明は暗めなので読書には不向きかもしれません。
昔ながらの旅館にある縁側部分の椅子スポットです。
和洋室内洗面
温泉は大浴場と貸切風呂があるため、お風呂・シャワーはなし。洗面台のみです。
客室内作務衣または希望により浴衣
館内どこでも着ていける館内着兼パジャマ代わりとなるのは客室内設置の作務衣。フリーサイズです。
湯籠と足袋もあります。温泉のタオルは客室から持参が必要ですので湯籠にはバスタオルとタオルが入っています。
作務衣の他のサイズが良い場合や、浴衣が良いという方はロビーに設置されている浴衣・作務衣も自由に取って利用可能となっています。
客室内無料ドリンクとお茶菓子
客室内の冷蔵庫の中には無料のビールとペットボトルお茶2本です。お茶菓子は甘い系でしたので、ビールを楽しもうという方は道の駅などで少し辛いおつまみを購入していくなど味の工夫を。
なお、お水は2Lのペットボトルが置かれていて、足りない場合は補充可能とのこと。暖かいお茶も置かれていました。
アメニティには2回分の化粧水なども
客室内アメニティとしては、2回分(2名分?)の基礎化粧品パウチが置かれていますが、大浴場にはシャンプー等はありますが化粧水などの設置がなく、貸切風呂の利用なども考慮すると基礎化粧品の持参は必須です。
そのほかのアメニティとしては、髪ゴム・カミソリなど基本的なものは揃います。
大浴場
しっかりとした硫黄の香り 内湯・寝湯と露天
大浴場は男女各1箇所。しっかりとした硫黄の香りが特徴のいかにも温泉!という雰囲気です。内湯はぬるめで露天は熱めでした。
大浴場の鍵付きロッカーは有料注意(100円)
大浴場に降りると男女共用場所にのみ鍵付きロッカーがあり、有料100円です。
貸切風呂
貸切風呂は全部で5箇所ですが、1泊の場合利用できるのは2箇所。(23時から5時はフリー利用可能です)。
あんべいい湯っこ
1箇所目に予約したのは家族風呂の露天風呂。あんべいい湯っこ。室内撮影禁止のため、表から撮ってみました。広さは2名だと悠々で、庭の緑を見ながら過ごせます。お湯が濃いため、休憩しながらぼーっとするには最適。隣の露天風呂とは距離があるため静かなのも良いところです。
滝見の湯っこ
明るい時間の利用がおすすめと口コミ情報で見ていた滝見の湯っこは朝の時間帯に。
見える滝も中では撮影禁止のため、写真は行き道で撮影した角度となりますが、中から見るとこのお風呂のためだけに落ちているのではないかという景色が楽しめます。
お風呂とお食事以外のくつろぎスペース(過ごし方)
リラクゼーションルーム
宿泊者専用のリラクゼーションルームにはマッサージが楽しめます。
ライブラリー
テレビのない宿の時間の過ごし方としては、ライブラリーという手も。少しは漫画なども置いていました。
ワーケーションルーム
くつろいでいる場合ではない!という場合はワーケーションルームが。
卓球台
混んでいる場合は30分程度の利用をと書かれていた卓球台も。
日景温泉歴史資料館
昔ながらの文化を温存するリノベ宿。長い歴史の中の文化財は資料館に展示
されています。
Upグレード夕食
夕食は2名でもゆったり使える広々個室です。お料理のコースとしては標準とUpグレードの2種類あったため、Upグレードコースで宿泊予約をしていました。
クラフトビールと日本酒飲み比べ
飲み物はせっかくの東北旅行、クラフトビールと日本酒飲み比べを選択しました。
秋田といってもほぼ青森県のような白神山地付近の旅館。ビールは青森産津軽路ビール(880円)が提供されていました。フルーティーな感じだったとは夫談。
日本酒飲み比べは、特別純米酒が3種類で『北秋田』『雪中貯蔵』『吟こまち』の3種。北秋田はどっしりとした感じで甘党派の私には厳しく、吟こまちは飲みやすいさらっと甘めで雪中貯蔵はその中間といった感じ。
食前酒・先付・前菜・椀物
着席した時点で食前酒の梅酒ワイン、先付のみずと鱧皮の浸し、前菜類、椀物、蒸し物はすでにテーブルに。
椀物といっても、和食でイメージする器ではなく、グラス風の器に入った『嶽きみの冷製スープ』がそれに当たります。嶽きみは、名物玉蜀黍で寒暖差によって非常に甘みが強くなる品種。あまりに美味しくて道の駅で別に売っていた嶽きみのボイルをお土産に買ってしまったほど。
蒸し物の茶碗蒸しは南瓜の餡掛け。こちらも甘味たっぷり。甘党には嬉しい芋栗南瓜の季節のメニューです。
お刺身
お刺身は、甘エビ、ヒラメ、帆立にトロとよんでいいでしょうと思わせるマグロ。お肉の霜降り並みに脂がのっています。
焼物 鯛のポワレ
次の焼物は洋皿となり、鯛のポワレ バジルとチーズの2種のソースです。
強肴 国産牛と季節の野菜竹包蒸し
この時点ですでにお腹はかなり膨れていますが。それを察するかのような優しい強肴、国産牛と野菜の竹籠蒸しはかなり嬉しいもの。竹包蒸しの香りがお部屋いっぱいにただようのを感じながらさっぱりとしたお味を楽しめました。
合肴 鮑と比内地鶏の焼売
ぎゅう鮑の粒がが入ったぐらいの焼売が次かと思いませんか?ところが、鮑は焼売とは別のフルサイズ。実質のメインがこれでした。豪勢で驚きです。
きりたんぽ
テレビ番組等で名前は良く聞く物の、いただく機会の中々ない『きりたんぽ』がご飯ものの場面で登場です。米粒でできているからこのタイミングなのかと異文化感が楽しくなります。
水菓子 ほうじ茶のブランマンジェ
豪華なお料理の締めは甘すぎず上品なほうじ茶のブランマンジェにミニカヌレなどが添えられたもの。
朝食
あきたこまちか 比内地鶏のお粥か
朝食の選択でご飯かお粥かとよくあるものですが、それをあきたこまちか、比内地鶏のお粥かと聞かれると、どちらも諦められなくなりますね。
そういう気持ちを察してハーフで両方選択できるというのが嬉しい朝食タイムです。でもあえてどちらかといえば、比内地鶏のお粥の方が出汁味がしっかり効いていてここでしか食べられない感じがします。